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ベネトン「カメラバッグ608」

~デニム地を採用したノートPC対応バッグ

ベネトン「カメラバッグ608」。価格は1万5,120円
 カメラバッグの話題になると、しばしば「カメラバッグらしくないカメラバッグが欲しい」との話になる。一般的なバッグに中仕切りを追加し、そこにカメラやレンズを収納する人も多いくらいで、カメラバッグの人気の低さは悲しくなるほどだ。ただし機材の多い本格的な撮影になると、ちゃんとしたカメラバッグを使いこなした方が楽なのは、異存のないところだろう。

 ケンコーが今秋に発売したカメラバッグ「ベネトン600シリーズ」の特徴は、表地にデニム素材を採用したこと。シリーズにはリュックタイプやトートバッグタイプもあるが、ここでは最近使って気に入った、ショルダータイプの「カメラバッグ608」を紹介したい。

 カメラバッグにしては変わった素材を採用していることから新しく設計した製品かと思いきや、実は既存のカメラバッグをデニム地にしただけという。しかし、見た目の印象は従来製品から一変。デニムの色と風合いのおかげで、カメラバックとは思えないカジュアルな雰囲気となっている。これならタウンユースも充分行ける気がするほど、カメラバッグらしくない製品だ。

 しかも、収納力はなかなかのもの。カメラバッグが元になっているだけあり、カメラやレンズなどの機材を効率の良く収められる。例えば、EF 24-70mm F2.8 L USMをつけたEOS 40Dをメインに、EF 16-35mm F2.8 L USM、EF 70-200mm F2.8 L IS USM(少し工夫が必要、詳細は後述)、EF 100mm F2.8 Macro USMをきっちり収めることができた。


一見するとカメラバッグに見えない外観。モデルの身長は約170cm
着脱式のインナーケースが付属。ここにカメラ機材を入れる

仕切り板は少々緩いものの問題ないレベル。取り外しが容易なので、位置調節が簡単だ
インナーケース上部には、折りたたみ式の蓋が付く。面ファスナーで固定が可能

MacBookを含む機材類を入れてみた。レンズはすべて全域F2.8のズームレンズだ 望遠ズームレンズを含め、きっちり収納。ただしインナーケースの蓋は外側に折り込んだ

 ショルダーストラップの肩パッドは薄いものの、激しく動いてもあまり滑らない。そのためか、かなり歩いても疲れにくいのがうれしい。上記のF2.8レンズ4本とEOS 40Dを担ぎ、鎌倉市の鶴岡八幡宮から稲村ケ崎から休みなく歩いたことがあるが、それほど疲れを覚えなかったほどだ。バッグの重量バランスも良いのだろう。メインの開口部は、ファスナー2列を一度に開ける方式。ワンフラップ式より機材の取り出しに手間がかるが、ファスナーの動きがスムーズなためか、慣れればそれほど面倒に感じない。

 ポケット類はシンプル。両側面には薄いポケットがあり、地図などの収納に役立ちそうだ。面白いのは、開口部の大きな前面ポケット。記録メディアなど小物を放り込むのに適している。文庫本や新書などを出し入れするのに大変便利だった。そのほか両サイドに薄手のサイドポケットがある。なお表地はデニムだが、内部はナイロン素材になる。そのため、ある程度の防水性能が期待できそうだ。あまりにも降雨量が多いときは、背面ポケットに仕込まれた防水カバーを引き出せば良い。

 仕切り板はバッグに直接取り付けるタイプではなく、インナーケースにセットする方式。インナーケースの上部には折り曲げ式の硬い蓋があり、上からの衝撃に対応できる仕組みだ。一休みするとき、上に三脚など物を置けるのは何かと便利。ただしこの蓋のせいで、慣れるまではとっさの出し入れが難しい。蓋のせいで縦方向の収納力が少しだけ落ちるのも癪だ。そこで蓋をインナーケースとバッグ内側の隙間に折り込むと、格段に使いやすくなる。上記したEF 70-200mm F2.8 L IS USMも、蓋を折り込むことで入った。もちろん、フードは逆さまにつけている。


前面のポケットを開けたところ。開口部が大きくて使いやすい レインカバーも装備。ショルダーベルトの肩パットもデニム。写真では見えないが、底面もデニムだ

B5ノートPC向けの収納ケースが付属。インナーケースと本体の隙間に入れる
持ち手はスナップボタンで留めるタイプ。面倒だが、移動中何かに引っ掛ける恐れがない

 このバッグにはカメラ機材に加え、B5ノートPCが入る。といっても特別な収納部があるわけではなく、付属のノートPCケースに入れ、インナーケースとバッグの隙間に押し込むだけ。私はMacBookを入れているが、厚みがあるのでPCケースは使わずそのまま突っ込んでいる。ノートPCではなく、雑誌や地図を入れても良いだろう。

 せっかくなのでA4サイズのノートPCが入る大型タイプも欲しいところだが、このサイズだからこそ、何とか「カメラバッグらしくない」一線が守れるのかもしれない。そういう意味では、ノートPCや大口径望遠レンズの収納をあきらめ、同じデニム地でひと回り小さい「カメラバッグ605」も面白い選択だろう。カメラバッグとしての使い勝手とカジュアルな見た目を両立。タウンユースがメインの人におすすめしたい製品だ。



URL
  ケンコー
  http://www.kenko-tokina.co.jp/

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( 本誌:折本 幸治 )
2007/12/18 00:06
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