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ドッグブティーク撮影


F11 / 1/160 / ミドルファイン / ISO100
シグマ24-70mm F2.8 EX DG MACRO(52mmで撮影)
 アメリカでは、ペットと一緒に泊まれるホテルも最近増えてきたし、愛犬を一緒に連れて、旅をする人をよく見かける。小さい愛犬をカバンの中に入れてショッピングする若い女性も、ショッピングモールで見かける。かわいい愛犬に普段からお洒落な洋服を着せたり、愛犬とペアールックでパーティーに行く人も多い。

 そんな愛犬家がショッピングに出かけたら、つい余計なものまで購入してしまいそうな犬のブティーク( http://www.PartyDogUSA.com )のWebカタログ用写真撮影を依頼された。

 単なる犬のお店でなく、犬のBOUTIQUEである。犬のための商品は、物によっては人間と区別がつかないので、なるべく本物の犬を絡ませて商品を撮ることになった。

 犬を使った撮影は何度か経験があったが、大変だった記憶しかなかった。スタジオでの撮影の場合、ストロボの発光にびっくりしているのか、なかなかひとつの場所に留まってくれない犬もいて、撮影はモデルの犬次第。おとなしくしてくれる犬は何枚も撮れるけど、1、2枚しか撮らせてくれない犬もいる。公園や自宅の庭で愛犬を撮るのとは違い、きちんと商品を見せないといけないし、欲を言えばモデル犬も可愛く見せたい。そんなことを考えると、いったい何カットぐらい撮れるのか、僕は、少し不安になっていた。


撮影に使用した5DとEF70-200mm F2.8L USM
 しかし、思ったより犬達はおとなしくしてくれて、ストロボ光にも驚かず、また、洋服の着せ替えも嫌がらず、スムーズに撮影ができた。こういう撮影には、おとなしい犬がいい。僕は犬年生まれだから、犬たちに好かれていたのかもしれない。今回の撮影で、犬のオーナーさん達とも知り合えたし、今年は犬年だから、犬をモデルにした写真を撮り込んでみようと思う。その前に愛犬をゲットするのが先かもしれないが。

 お店のイメージ写真は、少女と犬のペアールックのショットを撮影した。春、愛犬と散歩をしている風景をイメージして、ロケーションを決めた。モデルのスケジュールが合わず、撮影した時間は太陽がほぼ真上で、かなり強くきつい影が出て、人物撮影には決して優しくない時間帯。しかし人物撮影と言うよりは、犬とのアクション撮影という感じで、顔にできる影にあまり神経質にならず、楽しく撮影することを心がけた。レフも補助のストロボもなし。ボディは今回はEOS 5D、レンズはキヤノンのEF 70-200mm F2.8L USMを使用。天気もいいし、望遠レンズのきれいなボケを期待して撮影した。


F5.6 / 1/640 / スモールファイン / ISO100
EF 70-200mm F2.8L USM(108mmで撮影)
F5.6 / 1/400  / ラージファイン / ISO100
EF 70-200mm F2.8L USM(70mmで撮影)

F5.6 / 1/400  / ラージファイン / ISO100
EF 70-200mm F2.8L USM(70mmで撮影)
F5.6 / 1/400  / ラージファイン / ISO100
EF 70-200mm F2.8L USM(70mmで撮影)

F5.6 / 1/250  / ラージファイン / ISO100
EF 70-200mm F2.8L USM(130mmで撮影)
F5.6 / 1/250  / ラージファイン / ISO100
EF 70-200mm F2.8L USM(160mmで撮影)

F5.6 / 1/500  / ラージファイン / ISO100
EF 70-200mm F2.8L USM(160mmで撮影)
撮影中に、シャッター速度を動かしてしまい、アンダーになり、あとで露出を明るくした

 室内でのストロボ照明による撮影は、トップライトひとつ、カメラマンの左横からひとつ、それぞれソフトボックスでやわらかくしたライトを当てている。被写体の右横には、白いレフを置いている。


F18 / 1/160 / スモールファイン / ISO100
シグマ24-70mm F2.8 EX DG MACRO(64mmで撮影)
F25 / 1/160 / ラージファイン / ISO100
シグマ24-70mm F2.8 EX DG MACRO(64mmで撮影)

F18 / 1/160 / ミドルファイン / ISO100
シグマ24-70mm F2.8 EX DG MACRO(64mmで撮影)
F22 / 1/160 / ミドルファイン / ISO100
シグマ24-70mm F2.8 EX DG MACRO(64mmで撮影)

 Web用の写真だからサイズは小さくてもよかったが、使用した5Dのテストも兼ねて、ラージファインからスモールファインまで設定を変えて撮影した。5Dの大きい液晶は、自分だけでなく一緒に仕事をしている人の確認を取るのが楽でいい。あたり前の話だが、フルサイズはやはり長年馴染んだレンズ上の数字(24mmは24mmの画角、200mmは200mmのボケ感覚)が、そのままイメージできるから嬉しい。画質は今さら言うまでもなく、満足度が高い。


F9 / 1/160 / ミドルファイン / ISO100
シグマ24-70mm F2.8 EX DG MACRO(64mmで撮影)
モデル犬がいないので、ぬいぐるみを使用。完全な逆光で、レフで太陽光を反射させている
F4 / 1/100 / ミドルファイン / ISO400
シグマ24-70mm F2.8 EX DG MACRO(24mmで撮影)
犬の目線で撮った
F2.8 / 1/125 / ミドルファイン / ISO400
シグマ24-70mm F2.8 EX DG MACRO(56mmで撮影)



押本 龍一
(おしもとりゅういち)東京品川生まれ。英語習得目的のため2年間の予定で1982年に渡米する。1984年、ニューヨークで広告写真に出会い、予定変更。大手クライアントを持つコマ―シャルスタジオで働き始める。1988年にPhotographerで永住権取得。1991年よりフリー、1995年LAに移動。現在はLAを拠点にショービジネス関係の撮影が主。日本からの仕事も開拓中。 http://oshimoto.net

2006/05/17 02:57
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