トピック
EOS R8で描く八丈島の光と風
小型ボディに秘められた表現力を離島で体感する
- 提供:
- キヤノンマーケティングジャパン株式会社
2023年9月20日 07:00
伊豆諸島の南方に位置する八丈島は、常春の島とも呼ばれる。通年で温暖な気候の東京都に属する離島だ。本州とは異なる植生や東西2つの山がもたらす独特の地形が魅力的なこの島の風景を、写真家・八木千賀子さんにキヤノン「EOS R8」と4本のRFレンズで撮り下ろしてもらった。
1977年、愛知県生まれ。BS朝日「The Photographers 3」のテレビ出演を機に、写真家として活動を開始。著書に『美しい風景写真のマイルール』(インプレス)など、執筆や講師として活動。八丈島ふるさと観光大使
※本企画は『デジタルカメラマガジン2023年10月号』より転載・加筆したものです。
SPECIFICATION
有効画素数:約2,420万画素
映像エンジン:DIGIC X
常用ISO感度:100~102400
シャッター速度:1/4,000秒~30秒(電子先幕)、1/16,000秒、1/8,000秒~30秒(電子シャッター)
連続撮影枚数:約6コマ/秒(電子先幕)、約40コマ/秒(電子シャッター)
ファインダー:0.39型約236万ドット
背面モニター:3.0型約162万ドット
外形寸法(W×H×D):約132.5×86.1×70.0mm
質量:約461g(バッテリー、カード含む)
価格:オープン
※キヤノンオンラインショップ参考価格:26万4,000円(税込)
晩夏の八丈島を昼夜を問わずに写し出す旅へ
東京都でありながら南国の熱気が感じられる八丈島。都心からは直線距離で約290km、ここも東京都なのだ。かれこれ10年以上も八丈島に通っているが、美しい自然が残っており、被写体としても魅力が尽きない。
今回は旅の仲間として小型・軽量なEOS R8を選び、この島の美しさを昼夜を問わずに写してみたい。晩夏の八丈島への旅は都会の騒がしさから離れ大自然の魅力に浸る絶好の機会だ。
青い海や空、色とりどりの植物。美しい風景がまるで絵画のように広がる。この島には、どこを切り取ってもポストカードになりそうな絶景がそこかしこにあふれている。
亜熱帯性気候の八丈島では、本州とは異なる植生や離島ならではの風景が楽しめる。総距離約45kmの八丈一周道路で、島内各所にアクセスしやすく、豊富なロケーションによる撮影旅が可能だ。
個性的な4本のレンズで挑んだ八丈島の光と影が描くドラマ
時間がゆっくりと流れているのかと錯覚してしまう八丈島は、2つの歴史の異なる山から構成されている。森が広がり水が豊かな東山(三原山)に入ると、木々が風に揺れ太陽の光が葉を照らし出していた。
4本のRFレンズが描く線は繊細で、木々の細部までを克明に記録する。マクロレンズを使えば、島の色鮮やかな花や虫のディテールに着目した写真も写せる。EOS R8が描く気持ち良い発色の写真は、南国の風景や生き物の撮影に見事に呼応してくれた。
もう1つの山、西山(八丈富士)は歴史が浅く江戸時代に噴火の記録が残る新しい山だ。海岸線には荒々しい溶岩台地が、山の上には草原が広がり、雲や朝夕の光によってその表情は複雑に変化する。露出決定がシビアになることも多いが、EOS R8は階調性に優れているので、陰影がもたらすドラマをじっくりと描けた。
また、太平洋に囲まれた八丈島は光害も少なく星空が美しい。EOS R8は高感度性能が高いので、淡い天の川も克明に写し取る。朝から夜まで車を走らせ、心ゆくまで離島の風景と会話を楽しむような時間だった。
全域で優れた解像力が風景を精緻に描写する
撮影地:裏見ヶ滝
柔らかな光が差し込む森の中に流れる繊細な滝の全体像を写すには24mmの画角がぴったりで、緑色のフレームに包まれるような構図で切り取った。105mmにすれば水流が降り注ぐ漆黒の岩肌のみを抽出することも可能だ。新シャープネス処理によって、木々の枝葉や水の流れが細部まで鮮明に捉えられており、画素数以上の解像力が感じられる。
ハイダイナミックレンジで朝の斜光による明暗を写し切る
撮影地:洞輪沢
日の出の低い光が差し込む瞬間、波のしぶきが輝く美しい光景。EOS R8のフルサイズセンサーは幅広いダイナミックレンジで、朝の光のコントラストを見事に捉えてくれた。空にうっすらと残る雲のディテールがその証拠だ。打ち寄せる波、小高い丘に立つ灯台、アンバー色に染まる空。3つのトーンを200mmの画角で適度に圧縮することで、1枚のフレームに収められた。
マクロの視点で捉える島ならではの生き物や花々
撮影地:八丈植物公園
小さな生き物たちが暮らす世界。RF100mm F2.8 L MACRO IS USMは等倍を超えた最大1.4倍の撮影倍率で迫力のある表現が可能。最短撮影距離で接写したリュウキュウツヤハナムグリの写真では、微細な模様や質感が豊かに再現されている。肉眼では気付かなかった水滴が写っていることに感動。自然の息吹を間近に捉えられた。
高感度性能を生かした頭上に広がる美しい天の川
撮影地:海辺のベンチ
最新CMOSセンサーと映像エンジンにより常用最高ISO 102400と高感度性能が高く、星空風景にもチャレンジできる。八丈島は本州よりも断然暗いが、八丈富士のシルエットと天の川の輝きが、深い闇の中で美しく浮かび上がった。高感度での撮影においても、ノイズが最小限に抑えられ、星々の輝きも失われずに再現されている。
島に降り注ぐ美しい光を小さなフルサイズで受け止める
EOS R8と4本のRFレンズを通して八丈島を見つめると、驚くほどに多彩な色と光であふれていた。カメラの使い勝手も素晴らしく、軽量なボディは旅の相棒として快適な操作性を提供してくれた。
電源のオン/オフは右手だけで完了し、高速起動なのでシャッターチャンスも逃さない。クリアーで見やすいEVFやバリアングル液晶モニターも、想像力を膨らませるアングルから風景を捉えるのに役立った。
八丈島は海から運ばれてくる湿気を含んだ風によって刻々と空模様が変わる。だからこそ、光と風がもたらすドラマを期待して、何度でも撮影に行きたくなるのだ。フルサイズとは思えないほど小型なのに多機能かつ高画質なEOS R8となら、安心してそのドラマを追い続けられる。
広角から望遠、そしてマクロまで、あらゆるシーンに対応できる4本のRFレンズのおかげで、島の全体から細部まで視点を変えながらアプローチできた。EOS R8と巡った離島旅は、写真への情熱をさらにかき立ててくれるものになった。
制作協力:キヤノンマーケティングジャパン株式会社