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プロも利用するノイズ除去専用ツール…「DxO PureRAW 2」

DxO PureRAW 2
税込価格:1万3,900円(PureRAWからのアップグレード版は8,500円)

ダウンロード:DxO PureRAW 2 - ノイズも欠陥もない、ピュアな RAW 画像

DxOのPureRAW 2は独自の人工知能アルゴリズムを使用して、本来の品質を損なうことなくRAWデータを自動的にクリーンに仕上げてくれるソフトだ。

ノイズやレンズの収差による画質の劣化が大幅に補正され、RAW現像の下準備が簡単に整う。高感度で撮影したノイズの多い写真や古いカメラや解像度の低いレンズを使用したものであればより効果を感じられるので、昔撮影した写真にも効果的。

Lightroom Classicとの連動性も高く、RAWデータを最大限に活用したいユーザーには非常に頼もしいツールだ。

※本企画は『デジタルカメラマガジン2023年2月号』より抜粋・再構成しています。

POINT 1:ノイズ処理と光学補正でベース画質が大幅にアップ

DxOは長年カメラとレンズの膨大なベンチマークテストを行っている。PureRAW 2はそのデータを使いノイズリダクションやシャープネスリカバリー、収差の改善など多くの処理を瞬時に行う。

PureRAW 2を使用した都市夜景の写真

F14、ISO 100で撮影したもので、もともとノイズが気になる設定ではないが、PureRAW 2の適用前・適用後を比較してみると違いは明白。

BEFORE
壁面に輝度・カラーノイズが発生し、輪郭もぼやけて見える。フェンス部分にはモアレも発生している
AFTER
ノイズは消え、輪郭がはっきりとした。フェンス部分のモアレも解消されているのが見て取れる

ノイズリダクションとシャープネスは相反するもので、片方を優先すると片方が疎かになり、両者の調整に頭を悩ませることが多いが、PureRAW 2では全体のノイズを抑えながら、建物の輪郭がよりはっきりし、ノイズとシャープの両立していることが分かる。

POINT 2:3つのステップで誰でも簡単に補正が完了する

簡単操作で作業が進められるのもPureRAW 2の魅力。画像選択後に選ぶのは、HQ、PRIME、DeepPRIMEという3段階の処理モードのみ。DeepPRIMEを選択すれば最良の結果を選べるので迷うことはない。

光学補正の項目でシャープネスや歪曲の補正を適用するかどうかも選択可能だ。出力形式はJPEGかDNGから選択でき、データを編集する場合はDNGを選ぼう。細かな設定に頭を悩ませる必要はない。

STEP.1 補正する画像を選択する

ソフトの画面上にデータをドラッグして読み込み、補正したい写真を選択して[画像を処理]をクリックして作業を開始。

初めて読み込む撮影機材(カメラとレンズ)の組み合わせの場合、次の画面に進む前に光学補正用のデータをダウンロードするかどうかを選択する画面が表示される。

STEP.2 設定を決めて補正を開始する

3つの処理方法が用意されているが、AI技術を活用したDeepPRIMEが最も高品質な結果を得られる。

光学補正の有無も選択可能で、シャープネスや歪曲の補正を行いたくないなら補正をオフにできる。出力形式はJPEGとDNGから選択でき、RAW現像をするなら後者を選ぶ。

STEP.3 少し待つと補正が完了する

パソコンのスペックにもよるが数十秒から数分で補正が完了する。

一度に複数の写真に対して処理を行うことも可能だ。補正が完了した後は画面上で補正前後の変化を確認したり、Lightroom ClassicやPhotoshopに処理したデータを送ってそのままRAW現像の作業を続けることもできる。

POINT 3:Lightroom Classicのプラグインとしても使える

初代PureRAWから2へのバージョンアップでLightroom ClassicやPhotoshopのプラグインとしても使えるようになった。

Lightroom Classicのライブラリ画面上でメニューからPureRAW 2を起動でき、2つのソフトを行き来することなく、スムーズに画像処理を行える。

画像処理が完了すると、補正後の新しいDNGデータがLightroom Classic上に表示され、その後のRAW現像作業に素早く移行できる。

CASE 1:星は残しつつノイズを除去して澄み渡る星空を再現

通常ノイズリダクションを行うと空のディテールが失われ、小さな星々は消えてしまう。しかしPureRAW 2であればノイズを低減しつつ小さな星々も消えることなくディテールを保持してくれる。100%ズームにして念入りに確認したが星は消えずにしっかりと残っていた。前景となる風景のノイズやディテールもしっかりと回復。星空風景の現像ワークフローに欠かせないソフトだ。

α7R III/FE 20mm F1.8 G/20mm/絞り優先AE(F1.8、30秒、+1.0EV)/ISO 1250/WB:オート
BEFORE
星空にノイズが浮いてしまっている
AFTER

CASE 2:ディテールをしっかりと引き出して精緻な風景に仕上げる

下の写真のようにISO 100で日中に撮影した写真でもノイズは存在する。複雑な模様の岩肌ではノイズは目立ちにくいが、海面のようなシンプルな部分ではノイズが存在しているのが分かる。

α7R III/FE 12-24mm F2.8 GM/12mm/マニュアル露出(F14、15秒)/ISO 100/WB:オート

PureRAW 2はこのような細かなノイズを消しつつ、岩肌のディテールもしっかり再現することで、これまで以上に美しく立体感のある写真を作り出してくれる。

BEFORE
水面にノイズが浮いていて目立っている
AFTER
水面のノイズが消え、岩のシャープネスも上がった

Lightroom Classicの補正とはどう違う?

Lightroom Classicのノイズリダクションは非常に良い性能であり、ノイズをうまく消してくれる。しかし、ノイズを滑らかにする副産物として質感が柔らかくなりシャープネスが落ちてしまうという弱点がある。

PuerRAW2はノイズを除きながら細かい部分を再現する能力が劇的に優れており、比較画像を見ると目に見えて改善されているのがよく分かる。細かなパラメーター調整をして最適なバランスを探る必要もない。

この画像に対してPureRAW 2とLightroom Classicでノイズ除去を行う。

OM-1/M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO/12mm(24mm相当)/マニュアル露出(F8.0、1/10秒)/ISO 200
PureRAW 2(DeepPRIME、光学モジュール適用)
ノイズは除去され、建物の輪郭などのシャープネスも維持されている
Lightroom Classic(輝度ノイズ:40、シャープ適用量:40)
ノイズはある程度除去されているが、建物の輪郭などがやや眠くなっている

制作協力:DxO Labs