特別企画
新しい「スプリングロードボール方式」を採用…操作性に優れる角型フィルターシステム「Cokin NXシリーズ」
2021年12月20日 17:00
※本企画は『デジタルカメラマガジン2022年1月号』より抜粋・再構成したものになります。
NXシリーズと出合ってまず驚いたのは、「スプリングロードボール方式」。圧力のかかった小さなボールがフィルターフレームを適度な力ではさみ込むため、フィルターが外れにくく安心感があった。調整のためにスライドする際も、とてもスムーズに動かせる。外すときは、前方向へ少し力を入れると外すことができるので素早い着脱ができる。
フレームは3サイズが用意され、規格に合えば他社の製品にも使用できる。風景写真では、もたもたしているとシャッターチャンスを逃すので、操作性が良いものでなくてはならないが、NXシリーズは期待に十分応えてくれるシステムだ。
発売日
2021年11月26日
価格
・Cokin NX スターターキット(3万2,800円前後)
・長時間露光キット(3万9,800円前後)
・ランドスケープキット(5万2,800円前後)
・エキスパートキット(7万9,800円前後)
・プロキット(9万9,800円前後)
全てのキットに含まれる共通アイテム
・NX フィルターホルダー
・PLフィルター(ポーチ付)
・アダプターリング(72、77、82mm)
・アダプターリングキャップ
・マイクロファイバークロス
・フィルターシステムウォレット
・小型のスクリュードライバー
・予備ネジ2個(フィルターフレーム用)
OUT LINE……素早くセットできるギミックが満載
ひと昔前はレールに差し込むタイプが一般的だったが、NXシリーズは「スプリングロードボール方式」を採用。小さな圧力ボールでしっかりとフィルターを押さえながらもスムーズに調整ができる。着脱も滑らかで激しく変化する風景にもスピーディーに対応できる。質感も良く操作性にも優れる魅力的なシステムだ。
①着脱が容易なスプリングロードボール方式
ホルダー両脇には小さな圧力ボールが並んでいる。その圧力によって、素早い着脱が可能なうえ、位置調整もスムーズで固定力も抜群だ。
②PLフィルターは前側の中央にはめ込んで装着する
PLフィルターは前面の四隅のくぼみに合わせて中央に装着する。そのくぼみの部分に指が入るので、取り外すときも簡単だ。
③ホルダーの着脱はバネ式のレバーでワンタッチ
ホルダーを付け変える際はバネ式のレバーを引くだけですぐに脱着できる。径の違うレンズにもワンタッチで装着が可能だ。
④回してPL効果を調整するメタルホイール
PLフィルターの効果は側面に搭載されたホイールによって調整する。ホイールは滑らかに回転するため効果の微調整もしやすくなっている。
⑤Cokin Lサイズアダプターリングに対応
49mmから95mm径をラインアップするCokin Lサイズアダプターリング(BZ100用アダプターリング)に対応する。幅広いレンズに装着でき、またすでにリングを持っているという人も無駄にすることなく使用できる
POINT 1……超広角15mmでもケラレずに撮影可能
これまでのフィルターホルダーは大きく厚いものが多く、16mmよりも広角のレンズではケラレていた。このNXシリーズのホルダーは薄い作りなので超広角の15mmで使っても全くケラレることはなかった。さらに、ハーフND+NDなど2枚を重ねてもケラレはない。
POINT 2…前面からも着脱が可能 フィルター交換がスムーズに
スプリングロードボールは、小さな圧力ボールがスロットの溝のような役割も果たしている。着脱する際は、フィルターを上下にスライドするか、あるいは前面からも行える。着脱は容易ながらも安定した固定力があり、信頼性も機動性も抜群のシステムだ。
ハーフNDフィルターを“素早く”使う
空の色が刻々と変わる美しい時間はわずかだ。急いでフィルターを装着しないとチャンスを逃してしまうが、本システムの優れた操作性は慌てていてもしっかりと対応できる。
フィルターなしの状態で撮ってみると、空の色が明るく薄くなっていたため急いでハーフNDを装着して、空の部分を減光する。夕暮れ時の空が美しい時間はわずかなため、素早いフィルター操作が求められるが、本システムの優れた操作性のおかげで空の色をより鮮やかに描写することができた。