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キヤノンEOS Kiss X7

APS-C一眼レフ最小最軽量。EOS Kiss X7iとの比較も

 キヤノンが4月下旬に発売するデジタル一眼レフカメラ「EOS Kiss X7」の試作機をお借りできたため、同時発表の「EOS Kiss X7i」と併せて外観写真を中心にお届けする。いずれも試作機のため、製品版とは細部が異なる可能性をお含み頂きたい。

EOS Kiss X7

 EOS Kiss X7は、APS-Cサイズの撮像素子を搭載するデジタル一眼レフカメラで世界最小・最軽量を謳うモデル。ボディのみの重量は、おおよそ500g前後のエントリー一眼レフの相場を下回る約407g(バッテリー、記録メディア込み)。手にするとボディ背面いっぱいの3型液晶モニターや、少ないスペースを活用したボタン配置などに凝縮感がある。

 撮像素子の有効画素数は約1,800万。感度はISO100-12800(拡張でISO25600相当)が設定可能。ミラーをゆっくり跳ね上げることでアタック音を抑えた「静音撮影モード」は同時発表の上位機EOS Kiss X7iにはない機能で、シーンによっては嬉しい機能だろう。

 モードダイヤルや前ダイヤルといった操作部を省略していない点も、れっきとした一眼レフカメラとして注目すべきポイントだ。カメラの扱いに慣れたユーザーにとっては、ボタンやダイヤルを省略する傾向にあるエントリークラスのミラーレス機に比べて撮影時の安心感があるだろう。方向キーへのホワイトバランスやドライブモードといったショートカット割り当てはなくなったが、迷ったら方向キー中央のQボタンでクイック設定画面を呼び出し、タッチパネルで設定項目を一覧・直接選択できる。

 進化するミラーレス機を羨ましく感じつつも、一眼レフカメラの操作性やレスポンスは捨て難いというカメラユーザーにとって魅力的な選択肢が登場したと言えるだろう。

EOS Kiss X7
EOS Kiss X7i

 上位モデルとなるEOS Kiss X7iは、固定式モニターのKiss X7に対し前モデルのKiss X6iと同様のバリアングル式モニターを採用。ハイ・ローアングル撮影や三脚撮影を助ける。AFはKiss X7が中央1点のみクロスセンサーのところ、Kiss X7iは9点オールクロスの仕様をKiss X6iから継承している。撮像素子の有効画素数は約1,800万で同じ。感度も最高ISO12800(拡張ISO25600相当)まで選べる。

 Kiss X6iからの進化点としては、クリエイティブフィルターの効果をライブビューで確認しながら撮影できるようになったほか、キットの標準ズームレンズがステッピングモーター搭載の「EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM」に一新された。動画撮影やライブビュー時のAFがスムーズになるという。

 店頭予想価格はEOS Kiss X7のボディが約8万円前後、「EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM」を含むレンズキットが約9万円前後、レンズキットに「EF-S 55-250mm F4-5.6 IS II」を加えたダブルズームキットが約12万円前後。

 EOS Kiss X7iの店頭予想価格は、ボディが約9万円前後、「EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM」を含むレンズキットが約10万円前後、「EF-S 18-135mm F3.5-5.6 IS STM」とのレンズキットが約13万円前後。

外観

・EOS Kiss X7

モードダイヤル周辺
シャッターボタン周り。リモコン受光部もある
Qボタンは方向キー中央に配置。SETボタンと兼用
アイセンサーを備える
ポップアップ式のストロボを装備
側面の端子類
記録メディアとバッテリー室
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STMを装着
EF 40mm F2.8 STMを装着
EF 70-200mm F4 L IS USMを装着

・EOS Kiss X7i

モードダイヤル周辺
背面操作部
ペンタ部にステレオマイクを搭載
ポップアップ式ストロボ
シャッターボタン周り
Kiss X7にはないバリアングル式モニターを搭載
側面端子類
バッテリー室(左)と記録メディアスロット(右)
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STMを装着

・EOS Kiss X7(左)とEOS Kiss X7i(右)

画面(EOS Kiss X7)

・撮影画面まわり

クイック設定画面を呼び出したところ(右)。タッチ操作可能
ライブビュー撮影画面
ライブビュー撮影中にQボタンを押したところ
最大10倍まで拡大表示可能。拡大部分は方向キーで動かせる
電源スイッチを動画撮影モードにしたところ

・設定画面

撮影設定メニュー
再生設定メニュー
その他の設定メニュー

・再生画面

通常画面
再生画面(詳細表示)

本誌:鈴木誠