新製品レビュー
SIGMA dp3 Quattro(外観・機能編)
光景を切り抜く中望遠Quattro登場
Reported by澤村徹(2015/3/10 07:00)
SIGMA dp Quattroシリーズに、中望遠担当となるdp3 Quattroが加わった。35mm判換算28mm相当のdp1 Quattro、45mm相当のdp2 Quattro、そして75mm相当のdp3 Quattroと、広角から中望遠まで3つのdp Quattroがそろったことになる。
CP+2015に実機が展示されていたので、発売を心待ちにしていた人も多いことだろう。まずは機能、外観から本機をレポートしていこう。
新たにコンバージョンレンズを用意
dp3 Quattroはシリーズ中の中望遠を担当する。8群10枚の50mmレンズを搭載し、35mm判換算75mm相当となるレンズ一体型コンパクト機だ。
ボディデザインは既存のdp Quattroシリーズを踏襲し、横長で特異なグリップを備えたボディに仕上がっている。横幅と高さは従来機と同じサイズで、奥行きのみ101.8mmとシリーズでもっとも長くサイズになった。重量も465gでシリーズ中もっとも重いモデルである。そうは言ってもその差は微々たるもので、dp Quattroシリーズの印象から大きく外れるようなちがいではない。
イメージセンサーは約2,900万画素のFoveon X3 ダイレクトイメージセンサーを採用している。他のQuattroシリーズと同様、垂直色分離方式を採用した世界で唯一のイメージセンサーである。すぐれた階調性と解像力を実現し、コンパクト機を超えた高画質が特徴だ。dp1 Quattroとdp2 Quattroですでに実績のあるイメージセンサーなので、画質面で不安を感じる要素はないだろう。dp Quattroシリーズの高画質を保ちつつ、75mm相当の中望遠レンズを備えたモデルである。
既存モデルと大きく異なる点は、コンバージョンレンズが用意されているところだ。オプションのFT-1201はdp3 Quattro専用の1.2倍テレコンバーターである。FT-1201はねじ込み式になっており、dp3 Quattroが90mm相当となる。レンズ構成は3群4枚で、レンズ先端に取り付けるため、開放F2.8のまま撮影できる。なお、最短撮影距離はテレコンの有無を問わず22.6cmだ。
他のdp Quattroは光学ファインダーとフードがオプションで用意されていたが、dp3 Quattroはフードのみとなる。このフードは既存のLH4-01にエクステンションフードHE1-01を組み合わせた2ピース構成だ。すでにLH4-01を持っている人はHE1-01だけ追加すればdp3 Quattro用のフードになる。両アイテムをセットにしたフードセットもオプションとして用意されている。