気になるデジカメ長期リアルタイムレポート
OLYMPUS OM-D E-M1【第1回】
待ちに待ったフラッグシップ機! まずは開封の儀
Reported by 礒村浩一(2013/10/24 08:00)
オリンパスからミラーレスカメラOM-Dシリーズの新モデルE-M1が発売されました。OM-Dシリーズとしては2代目となり、初代のE-M5の上位機種に位置するカメラとなります。E-M5もミラーレス機としてはかなり完成度は高く、また画質も良いので私も発売当初に購入してこれまで様々な撮影に使用してきました。
ただ我々のようなプロカメラマンが仕事で使用するカメラとしては、まだまだ物足りないところがあったのも事実です。そこにオリンパスのフラッグシップ機としてE-M1が登場したのですから、ここは躊躇無く購入を決心した次第です。
ところでこのE-M1にはいくつかの販売体系があります。E-M1ボディ+ボディキャップレンズ(BCL-1580)がセットになった「ボディのみ(BCL-1580セット)」、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZレンズが同梱された「12-50mm EZレンズキット」、そしてM.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PROがセットになった「12-40mm F2.8レンズキット」の3つです。
E-M1の発売日とされた10月11日には「ボディのみ(BCL-1580セット)」と「12-50mm EZレンズキット」が発売されました。しかし「12-40mm F2.8レンズキット」は少し遅れて10月19日の発売になりました。
これによって、悩ましい日々を迎えることとなってしまいました。新製品のカメラなのだがら、やはり発売初日に入手したい思うのがデジモノ好きの性分です。しかし、今回は新標準ズームレンズのM.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PROは絶対に手に入れたいレンズであるにも関わらず、単体での発売時期は11月下旬。
つまり、初日買いを優先してまずはボデイのみを購入しても、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PROを手にできるまでかなり待たなくてはならないのです。しかし10月19日発売の「12-40mm F2.8レンズキット」まで待てばE-M1購入と同時にM.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PROを使用できる。ムムムム……と悩んだ結果、発売初日はグッとガマンして(といっても8日間ですが)10月19日に晴れて「12-40mm F2.8レンズキット」を購入したのであります。
◇ ◇
というわけで、グッとガマンしてやっと手に入れたE-M1の“開封の議”です。なにはともあれお約束なのでお付き合いください。
「12-40mm F2.8レンズキット」発売日のこの日、東京はあいにくの小雨&曇り空。とはいってもせっかく手に入れたカメラを箱に入れたまま持ち帰る筈も無く。まずは出かけた先の新宿の街をふらふらとスナップ撮影してきました。カメラ設定はデフォルトを基本にしてISO感度をオートや任意の数値に設定しての撮影です。レンズはM.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PROのみ。明るい開放絞り値前後を活かして撮影しました。
- 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像をダウンロード後、800×600ピクセル前後の縮小画像を表示します。その後、クリックした箇所をピクセル等倍で表示します。
- 縦位置で撮影した写真のみ、無劣化での回転処理を施しています。
E-M5を日常のカメラとして使用していた私の、このE-M1を使用した感想としては、まずE-M5よりもかなり「しっかりした」カメラになったという印象です。ボディ一体型のグリップ構造となったボディは確実に持ちやすくかつ(当然ですが)グリップ性が向上。表皮の「シボ」パターンも滑りにくいものになってます。またグリップ部を握った際に感じるボディの剛性も上がっているようです。
撮影に関してはカスタマイズ可能なボタンが増えたうえに、PEN E-P5から搭載されるようになった「レバー切り替え機能」がE-M1にも搭載されたおかげで、素早い設定切り替えを複数項目に渡って行なえるのが便利。とくにEVFを覗いたままでの設定変更がメイン・サブダイヤルで素早くできるのはありがたいですね。またレリーズした際のシャッター音がE-M5に比べて静かに、かつ高級感のあるものになっています。
その他にもいろいろとE-M5から変わった点がありますが、それについては今後の長期レポートにおいて触れて行きたいと思っています。
ところで、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO用フードのLH-66ですが、脱着ロックがあるにも関わらず、ことあるごとにレンズから外れてコロコロと転がって行きます。ロックがあるのになぜ? と思ったのですが、なんと左右に2つあるのロックボタンのひとつをちょっと押すだけで簡単にフードが外れてしまうことが判明! これって私のフードだけでしょうか?
ということで、これからはE-M1が筆者のミラーレス機のメインカメラとして活躍してくれることを期待しています。命題は「E-M1はプロ機としての要望に応えてくれるのか?」といったところでしょうか。何はともあれガシガシと使い倒して行きたいと思っています。