気になるデジカメ長期リアルタイムレポート
PENTAX Q7【第11回】
DA★ 60-250mm F4 EDで“スーパー望遠ズーム”に!
Reported by水咲奈々(2014/1/8 08:00)
今回は、マウントアダプターに「DA★ 60-250mm F4ED [IF] SDM」を付けて、スーパー望遠ズームレンズにして遊んでみました。
このレンズは、ED(特殊低分散)ガラス2枚を使うことによって色収差を補正し、歪曲収差を低減した高性能レンズで、望遠ズームレンズとしては高い描写性能を誇っています。
開放F値はズーム全域で固定のF4。レンズ構成は13群15枚、絞り羽根枚数は9枚、重さは1,040gです。執筆時現在の大手量販店での価格は15万1,100円前後でした。
さて、このレンズをQ7に装着すると35mm判換算の約4.6倍相当の画角になるので、約276~1,150mm相当になります。そんなスーパーズームレンズで何を撮るのか? どこに行くのか? なんて疑問が出そうですが、実は身近なシーンで活躍してくれました。
特に、高い位置で色付いている紅葉。木全体を撮るのではなく1枚の葉や遠方の光のボケが綺麗な箇所を撮影するときに250mm(1,150mm相当)の望遠側がとても便利でした。
もちろん三脚がないとレンズの重さで腕がプルプルして手ブレしまくり状態になってしまいますが、マウントアダプターの三脚座ではなくレンズ側の三脚座を使って三脚にセッティングすれば、重心も取りやすいので安定して撮影ができます。
- 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像をダウンロード後、800×600ピクセル前後の縮小画像を表示します。その後、クリックした箇所をピクセル等倍で表示します。
- 縦位置で撮影した写真のみ、無劣化での回転処理を施しています。
問題は、画角が狭すぎるのでいきなり望遠側で目測した被写体を捉えようとするとなかなかうまく行かないことでしょうか。それはもう、ピントどころかどこを狙えばいいのかすらわからない被写体迷子になってしまいます。とは言っても、そこは広角側で被写体を捉えてから望遠側にズームすればいいだけなので、容易にクリアできる問題ですね。
同じように、被写体に目測でアタリをつけないで、逆光でボケの綺麗な被写体をファインダーで覗いて探し回ってピントを合わせて……などとしていると、ピントのシビアさも手伝ってレンズの重さで腰をやられてしまいます。見上げているので首もやられてしまいます……お気を付けください(笑)。
レンズの印象としては、明るい被写体を撮るとピントを合わせた被写体もその周りのボケも、かなりシャープに写る印象を受けました。逆に木陰の被写体では同じレンズとは思えないほど柔らかい描写をしたので、レンズに入る光の量や方向が描写にダイレクトに伝わる素直なレンズだと思いました。
使い慣れればこのレンズ1本で硬派な力強い描写も、ふんわりと柔らかい描写も自由に操れるようになるでしょう。大きさと重さをクリアーできるのでしたら、1本持っていると楽しくなるKマウントレンズだと思います。