Leofoto FIELD REPORT 三脚のある美しい写真
自由なアングルで挑む一脚ポートレート
土屋勝義さんの撮影をサポートするカラフルな一脚「MPQ-325C」
2023年6月22日 12:00
雑誌や広告の分野でポートレート撮影を手掛けている土屋勝義さん。トレードマークとも言えるのが、いつも持ち歩いている一脚だ。一脚が土屋さんの撮影をいかにサポートしてくれるのか、最近愛用している一脚「MPQ-325C」の魅力とともに解説してもらう。
1963年、東京都築地生まれ。東京工芸大学短期大学卒業後、六本木スタジオを経て、1986年より篠山紀信氏に師事。1989年に独立。雑誌・広告などでタレント、アーティストのポートレート撮影を手掛ける。
※本企画は『デジタルカメラマガジン2023年7月号』より転載・加筆したものです。
抜群の機動力でカメラを支える私の相棒
ポートレート撮影に、なぜ一脚が必要となるのか。多くの人は疑問に思うかもしれない。だが、私はまるでステッキのようにして常に持ち歩いている。
一脚を使う利点は、何よりもそのフットワークの軽さにある。三脚を使用したときのような長時間露光こそできないが、一度設置してしまうと構図を大幅に調整しづらい三脚に対して、一脚ならば機敏に撮影位置を変えながら最適な構図を探し出すことができる。その自由度とブレ対策の両面をフォローしてくれる。
ポートレート撮影では中望遠から望遠域のレンズを使用することも多いが、シャッターボタンを押す際に上から下に力が入り、それがブレの原因になることがある。一脚は特に上下方向のブレをカバーしてくれるので、光量が落ちてくる夕方でも、シャッター速度を稼ぐためにISO感度を無理に上げる必要がなくなる。動感を出すために1/8秒や1/15秒などの低速シャッターを切りたいときも、一脚でカバーできる範囲だ。
私が愛用しているレオフォトのMPQ-325Cは、カーボン製の最新型一脚。この一脚は防水なので海辺や川辺にも持ち出せる。浅瀬に立てて撮影することができるので、アウトドアでの撮影にも欠かせない。グリップやロック部分などの操作部には滑りにくい素材が使用されているので、取り回しが良くて、一脚の強みであるセッティングの俊敏性をさらに高めてくれる。
MPQ-325Cで特に気に入っているのが、カラーバリエーションの豊富さだ。従来の一脚は黒い製品が多くぶっきらぼうな印象を与えがちだが、MPQ-325Cは黒とカモフラージュのほか、赤、青、緑と鮮やかなカラーもラインアップ。洋服などに合わせてファッショナブルに持ち歩くことができる。
ポートレート撮影はモデルと一緒に撮影現場の雰囲気を作り上げていくので、気分が上がるカラーリングはうれしい。私が選んだモデルは青で、目立つ色を利用して視線を向けてもらう方向の指示や立ち位置を指定するなど、撮影外でも活躍している。
モデルとなってくれる女性たちの記憶や思い出に残る1枚を撮影したい。このユニークな見た目のMPQ-325Cは、単なる撮影のアシストだけでなく、コミュニケーションツールとしても役に立ってくれて、楽しい撮影のひとときを演出してくれる。