メッツ「MECABLITZ 58AF-2 digital」

サブ発光部付きのクリップオンストロボがリニューアル

 今回は、この度リニューアルした独メッツ(Metz)のクリップオンストロボ「MECABLITZ 58AF-2 digital」を紹介する。国内ではケンコー・トキナーが取り扱っている。

MECABLITZ 58AF-2 digital。7月1日発売。価格は6万2,790円

 58AF-2は、前モデル「58AF-1 digital」が4年ぶりにリニューアルした製品。キヤノン(E-TTL II)およびニコン(i-TTL)のTTL調光に対応したモデル。純正品ではほとんど見かけなくなったサブ発光部を備えているのが特徴で、メイン発光部をバウンスした際でもキャッチライトを入れることができるという。今回はニコン用を試用してみた。

ニコン「D700」に装着したところ

 今回のリニューアルではシューベースが金属になったほか、内蔵パネルが18mmから12mmにワイド化している。従来からのアップデート用USB端子も備えた。ガイドナンバーは58(ISO100、105mm時)。ライバルとなるキヤノン「580EX II」やニコン「SB-900」も同等と見られる。

 メイン発光部は水平300度(左回りのみ真後ろに向く)、上方90度、下方7度への回転が可能。本体の操作は背面の4つのボタンで行なう。この4つのボタンはソフトキーになっており、液晶パネル下部に表示される項目によって機能が変る。液晶パネルはドットマトリクス式。バックライトも利用できる。パラメーター表示は、フォントも大きく見やすい。

メイン発光部を後部に向けた場合でも、正面に発光できる“サブ発光部”を備えているアップデート用のUSB端子を装備する

 カメラとの通信を行なっているので、絞り値、感度などを反映した発光が可能。レンズのズームに合わせたメイン発光部のズームも自動で行なってくれる。もちろんボディ側での調光補正が可能だ。今回試用したところ、i-TTL調光の動作も問題ないようだった。

他機種とのサイズ比較。左からMECABLITZ 58AF-2 digital、キヤノン580EX II、ニコンSB-900(いずれも付属のスタンドに装着)
背面にある4つのソフトキーで操作する。メーカー純正品のようなダイヤルはないが、メニュー項目がシンプルなためボタンでも操作はさほど煩わしくない撮影時の表示。ドットマトリクス式で見やすい。バックライトもある
ズームの焦点距離をマニュアルで設定しているところ。通常は自動で設定されるサブ発光部の光量を調節しているところ

 価格は同クラスのカメラメーカー純正品と同じくらいだが、サブ発光部もあり、ポートレート撮影などでキャッチライトの効果が欲しいといった向きは本機を選択肢に入れてみるのも良いだろう。

“Made in Germany”の刻印が入る取り付け部のロックはネジ式。このクラスであればレバー式を採用して欲しかった
電源は単3電池×4本
三脚穴付きのスタンドが付属する



(本誌:武石修)

2011/7/13 00:00