マーティン「マルチシューティンググラブ」

機能性十分な“撮影用”防寒手袋

 エツミが1月に発売した韓国マーティン社の「マルチシューティンググラブ」は、指抜き手袋にミトン型の指カバーを備えたスタイルのシンプルな撮影用防寒手袋。価格は5,040円。カラーはブラックとワインを用意する。

 サイズは各色それぞれLとMの2種類を用意。Lサイズは「男性および薄手の手袋との併用」、Mサイズは「女性など手の小さい人向き」とし、より保温性を求める場合は薄手の手袋と併せて着用することを推奨している。


マルチシューティンググラブ。左はLサイズ(ワイン)、右はMサイズ(ブラック)指カバーをめくったところ。左が内側、右が外側

 通常時はミトン型の手袋だが、指先を覆う「指カバー」をめくることで指抜き手袋になる。めくったカバーはベルクロで手の甲側に固定し、邪魔にならないよう配慮されている。指カバーとの隙間により適度な通気性も確保できる。

指カバーをめくることにより、素手の感覚で操作できる(カラーはブラック)コンパクトデジタルカメラでの使用例
指カバーはベルクロで手の甲部分に固定する(カラーはワイン)親指部分の指カバーも同様にベルクロで固定

 また、手のひらと親指の付け根部分にはウレタンの滑り止めを備える。手袋の表面はポリエステルだが、この滑り止めにより機材を扱う際の安心感が増す。このあたりの配慮が「撮影用」たる所以なのだろう。

 ちなみに手袋はボタンの形状が指に伝わるほどの厚さである。素手の感覚にこだわらないのであれば、必要な指カバーだけをめくるようにするとシャッターを切るまでも早い。筆者の場合、必要時には右手の指4本を覆うカバーだけを無意識にめくっていた。

ウレタンの滑り止め指カバーをめくらない状態

 ほかにも、手袋を外す際に指をかけるループや、片側のみの紛失を防ぐフックを備える。いずれも撮影時に邪魔と感じることはなく、さりげない親切機能だ。

ループを使って手袋を外すところ左右の手袋はフックで連結できる

 この製品は本格的な防寒手袋に見られる“ミトンとインナーの2層式”などといった重装備ではないものの、寒冷地でじっとシャッターチャンスを待つような使い方でなければ保温性は十分なように思う。

 普通の手袋と比較し、確かに撮影用というだけの機能性を持っている。価格も重装備の防寒手袋よりは手頃だが、冬の撮影に心強い製品だと感じた。



(本誌:鈴木誠)

2010/2/12 10:00