デジカメドレスアップ主義
中国製大口径レンズの妙味
FUJIFILM X-E1 + Mitakon 35mm F0.95
(2013/4/25 00:00)
- ボディ:FUJIFILM X-E1(シルバー)
- レンズ:中一光学 ミタコン35mm F0.95
- ケース:Aki-Asahi FUJIFILM XE-1レザースナップケース
- ストラップ:クランプラー THE ANCHOR(rifle/black stripe)
ミラーレス機用の大口径レンズといえば、フォクトレンダーのノクトンシリーズが有名だ。開放F0.95というスペックは、やはりロマンと憧れに満ちている。ただ惜しむらくは、ミラーレス機用のノクトンにはマイクロフォーサーズ用しかない。APS-Cのミラーレス機を使っているユーザーにとっては、何とも歯がゆいところだ。今回取り上げるミタコン35mm F0.95は、そんなAPS-Cミラーレスユーザーのための大口径レンズである。
本レンズは中国の光学メーカー、中一光学の製品だ。日本国内ではデジタルホビーが取り扱い、ソニーEマウント用と富士フイルムXマウント用をラインナップしている。カラーはシルバーとブラックの2色展開だ。
APS-C搭載ミラーレス機に装着すると、35mm判換算52.5mm相当となる。標準レンズとして使える大口径レンズというわけだ。ミラーレス機専用レンズとはいえ、絞りリングを搭載したMFレンズとなる。絞りはクリック感のない無段階式で、ムービー用途を意識しているのかもしれない。絞りリング、ピントリングともにしっかりとしたトルク感があり、製造精度は申し分ない。APS-Cのイメージサークルをカバーするレンズだけあって、重量680gと実に大柄なレンズだ。
メーカーによると、中国ではカメラ市場が急速に拡大しており、大きなボケで被写体を強調して撮影できるレンズへのニーズが高まっているという。こうしたニーズに応えるレンズとして、ミタコン35mm F0.95を開発したそうだ。そういえば今年のCP+では、キポンがミラーレス機用大口径レンズIBELUX 40mm F0.85を展示していた。中国発の大口径レンズが、今後ちょっとしたトレンドになるかもしれない。
ミタコン35mm F0.95は、ミラーレス機用レンズとしてはかなり重量がある。そこで今回はクランプラーのワイドストラップを合わせてみた。幅3.8cmと広めの設計で、重量のあるカメラとレンズもしっかりサポートできる。やわらかいファブリックを用いているため、使いはじめから肌ざわりがよい。全10色とカラーバリエーションが豊富なので、カメラのカラーに合わせて選択したい。
レザーケースはAki-Asahi製を組み合わせてみた。同社のケースは豊富なカラーバリエーションが特徴で、X-E1用ケースもレザーとステッチのカラーをセレクトできる。ここではオリーブグリーンとホワイトステッチの組み合わせを選んでみた。カメラ本体にタイトフィットしてホールド感も上々だ。
ミタコン35mm F0.95は中国製だ。中国製のレンズは比較的めずらしいため、描写性能が気になるところだろう。結論からいうと、F0.95という大口径タイプのわりに、開放からシャープで実用的なレンズだ。開放撮影はいくぶんにじむものの、像が破綻するようなことはなく、ボケ味もなだらかで想像以上に堅実な写りだ。なによりもAPS-C機向けということもあり、開放撮影時の大きなボケが見る者を圧倒する。パープルフリンジが発生しやすいという弱点があるものの、大口径レンズの醍醐味が十分に堪能できるだろう。
- ・作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像をダウンロード後、800×600ピクセル前後の縮小画像を表示します。その後、クリックした箇所をピクセル等倍で表示します。
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