デジカメドレスアップ主義
さりげなく“チョイ重”に備える
α7 + UW-Nikkor 20mm F2.8
Reported by澤村徹(2015/2/9 07:00)
- ボディ:ソニーα7
- レンズ:ニコン UW-ニッコール20mm F2.8
- レンズマウント改造:ブリコラージュ工房ノクト ニコノス用レンズEマウント改造
- マウントパーツ:SHOTEN METAL E-MOUNT ソニーα Eマウント強化パーツ
- ストラップ:アルティザン・アンド・アーティスト ACAM-120(カーキ×ブラック)
ミラーレス機は小型軽量が強みだ。しかしながら、マウントアダプター経由で様々なレンズが装着できるため、時として重いセットアップになることもある。後付けグリップやワイドストラップでヘビーウエイト仕様にすればいいのだが、そこまで大げさにしたくないこともあるだろう。そこで今回は、さりげなく重量級レンズに備えるドレスアップを考えてみた。
※この記事を読んで行なった行為によって生じた損害はデジカメWatch編集部、澤村徹および、メーカー、購入店もその責を負いません。また、デジカメWatch編集部および澤村徹は、この記事についての個別のご質問・お問い合わせにお答えすることはできません。
まず、SHOTENのEマウント強化パーツを試してみた。SHOTENは焦点工房のオリジナルブランドで、ファーストプロダクトとしてリリースされたのがこのメタルEマウントだ。本製品を既存のマウントパーツと交換することで、マウントの剛性を高められるという。重量のあるレンズを多用するなら、こうした製品でマウント強化するのも一案だろう。ただし、いわゆる改造に相当するので、自己責任でチャレンジしたい製品である。
取り付け方法は、まずネジを緩めて既存の金属プレートを取り外す。その下にバヨネットに相当する樹脂プレートが現れるので、これも取り外しておこう。マイナスドライバーの先を樹脂プレートの隙間に差し、少しずつ外していく。この樹脂プレートの取り外しは少々手間がかかった。あとはマウント強化パーツを取り付け、ネジ止めすれば作業完了だ。なお、交換作業を3,000円で焦点工房が請け負っているので、作業に自信がない人は依頼するとよいだろう。
交換後の使用感だが、レンズの着脱は滑らかで、かつ取り付けたレンズやマウントアダプターのガタツキはない。もちろん光線漏れなどもなく、無限遠撮影もジャストでピントが合う。高精度な加工製品であることをうかがい知ることができるクオリティだ。
ストラップはアルティザン・アンド・アーティストのACAM-120を選んだ。一見するとよくある細身のストラップだが、ショルダーパッドの内側にクッション材が封入してある。ショルダーパッド30mm、テープ部分15mmというスリムタイプのストラップでありながら、機材の重量を軽減してくれるわけだ。また、綿テープとレザーのコンビネーションで、さらに綿テープを半分に折り込んだ凝ったデザインになっている。
レザーはイタリア製のミネルバボックスを使い、質感も申し分ない。ミラーレス機に付けても大げさにならず、なおかつ重量対策に貢献してくれるストラップだ。
レンズはニコノスマウントのUW-ニッコール20mm F2.8を装着した。ニコノス用レンズは水中専用レンズと水陸両用レンズがあり、本レンズは元々水中専用レンズだ。そのまま陸上で使うと無限遠が出ない。そこで今回は、ブリコラージュ工房ノクトに本レンズの改造を依頼した。陸上撮影での無限遠出しとマウントのEマウント化を行っている。
ほぼケラレはなく、フランジバックが短いにも関わらず、周辺部の色かぶりも感じられない。ただし、絞り込んでも周辺部が解像せず、流れてしまう。マイクロフォーサーズ機にCマウントレンズを付けた際の、周辺が流れるような描写だ。遠景撮影は厳しいが、中近距離を撮ると、ボケが倍増したようなおもしろい描き方になる。ある種の個性派レンズとして活躍してくれそうだ。