私はこれを買いました!

5秒でセットできる! 折り畳み型の画期的なライトシェーピングツール

Profoto Clic ソフトボックス オクタ型(河野鉄平)

年末恒例のお買い物企画として、写真家・ライターの皆さんに、2022年に購入したアイテムをひとつだけ紹介していただきました。(編集部)

プロフォトAシリーズライトの魅力を最大限に引き出す

今年も色々購入した品はありますが、2月にレビューさせていただいた「Profoto Clic ソフトボックス オクタ型」はレビュー後、あまりの使い勝手の良さに、即購入したアイテムです。日頃から本当に重宝しています。

元来、ソフトボックスはやわらかい光が演出できるので、ポートレートなどでもよく使われますが、組み立てるのが結構面倒。しかし! 「Profoto Clic ソフトボックス オクタ型」は一瞬で組み立てられてしまいます。マグネット式などで、ポン! と組み立てて、ライトをスチャ! と接続。こなれれば、5秒でセットできます。ソフトボックスが5秒ですよ!

しかも、畳むのも簡単なので、移動時は畳んで持ち運び、使うときに組み立て、撮影が終わったらまた畳んで移動して……と何度セットし直してもまったく苦になりません。むしろ、ワンタッチでできるので、癖になって何度もセットしたくなるほどです。これはプチプチ潰しが癖になるのと似ています。操作性がよく、これだけ軽量コンパクトでありながら、演出できる光質も素晴らしいのですから最高です。

あと実際に使ってみて、このアイテムはスタンドアダプターが搭載されていることも美点であることに気づきました。ワンタッチ開閉に気を取られていましたが、そのまますぽっとライトスタンドにセットできる操作性も素晴らしいのでした。

このモデルは、プロフォトのAシリーズライト専用につくられた「Clic シリーズ」のソフトボックスです。最近発売された「Profoto A2」などにも、もちろん対応します。「Clic シリーズ」はアクセサリーとしての魅力が備わっているだけでなく、Aシリーズライトの魅力を引き出す側面があることも踏まえておきたいところ。つまり、互いに魅力を引き立てあって存在していると思うわけです。ものすごい連動性で、スピード感のある、スリルのあるライティング撮影がどんどんできます。

「Clic シリーズ」はグリッドやカラーフィルターなどでいくつか種類があり、どれも興味深いアイテムですが、これからの展開が楽しみです。クリップオンタイプのライト向けに、さらにフォトグラファーを魅了するアイテムの登場を期待したいところです。

渋谷の開発エリア。「Profoto Clic ソフトボックス オクタ型」を左手に持ちながら照射しました。気軽にスナップ感覚で利用できるのに光は最上級。人肌をなめらかに仕上げてくれます。(モデル:migiwa)
Canon EOS R6/EF24mm F1.4L II USM(マウントアダプター「EF-EOS R」使用)/24mm/マニュアル露出(F2、1/2,000秒)/ISO 100/WB:5,300K

近況報告

Canon R6 Mark IIの出来が素晴らしく、購入しようかなあ。来年1月末に「上手い写真は構図が9割」(玄光社刊)という書籍を出版いたします。ぜひ、ご贔屓に。来年こそは個展をしたり、写真集を出したりしたいと思っております。

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フォトグラファー。1976年東京生まれ。写真家テラウチマサト氏に師事後、2003年独立。ポートレートを中心に活動。著書としてこれまでに40冊以上を手がける。最新著書に『まねる写真術』(翔泳社)、「一生ものの撮影レシピ」(日本写真企画)、『デジタル一眼カメラ 知っておきたい撮影の基礎知識200』(玄光社)。ポーラミュージアムアネックス(2015年/銀座)など、写真展も多数。Profoto公認トレーナー。日本写真芸術専門学校講師。