フォトアプリガイド

Photo Studio PRO(Android)

圧倒的な数のフィルター! 使いやすさも光る画像編集アプリ

この「Photo Studio PRO」の“キモ”は、フィルターの多さだ。その数100種類以上。探しやすさについても工夫が見られるので、きっとお気に入りのフィルターが見つけられるだろう。

価格は392円。利用バージョンは0.9.19.2。

まずは使い方から説明しておこう。「Photo Studio PRO」を起動すると、「閲覧する」「カメラ」「写真フレーム」「コラージュ」「アドオン」という5つのアイコンが表示される。

本アプリは画像編集アプリに属するため、「カメラ」アイコンをタップしても、端末にインストールしたカメラアプリ(標準カメラ含む)が起動するだけだ。従って、基本的には「閲覧する」(アルバムを表示)をタップして画像を選ぶことになる。

加工・編集したい画像を選択すると、編集画面へと切り替わる。

この画面で「フィルター」や「効果」(エフェクト)、「フレーム」といった機能が使える他、「レンズブースト」(ボケ加工)や「明るさ」、「コントラスト」などの調整が可能だ。

「フィルター」で選べるのは、「ロモ」「ヴィンテージ」「オールドスタイル」「アート」「シンプルトーン」「白黒」「冷たいトーン」「暖かいトーン」という8カテゴリーに属する100種類以上のフィルターだ。

フィルターを選ぶと編集画面に切り替わり、表示画像にフィルター効果が付加される。

ただし、ここで細かな調整はできない。効果の掛かり具合を簡易的にでも調整できればと思うが、種類の多さを考えると仕方のないことかもしれない。

調整はできないものの、元画像とフィルター効果を付加した画像の見比べは簡単に行なえる。表示画像右上の「眼」アイコンをタッチすると、効果の付加前後が切り替わる仕組みだ。

ちなみに、「フレーム」や「効果」、その他編集機能などは、編集画面下部のツールアイコン部を左右に切り替えて表示できる。

「Photo Studio PRO」では、フィルターやエフェクトの付加や画像編集だけでなく、「写真フレーム」や「コラージュ」といった機能が用意されている。これらは、アプリの起動直後に表示される画面からアクセスできる機能だ。特に「写真フレーム」は、複数の画像を一枚の画像として加工する機能で、複数あるフレームを利用して加工が行なえる。

これが「写真フレーム」の編集画面。選んだフレームにより加工する画像の枚数が異なるものの、基本的に行なえることは一緒だ。また、フレームを選んだからといって、画像の大きさが固定されるという訳ではなく、微調整は可能。フレーム自体の比率も変更できる。

フレーム内の「+」をタップすると「アルバム」が起動し、端末に保存された画像の選択画面が表示される。すべての「+」部に画像をはめ込めば“写真フレーム”の完成だ。

ちなみに「背景」をタップすると、フレーム(背景)にプリセットデザインを適用できる。プリセットされた柄のほか、任意のカラーも選択可能だ。

「写真フレーム」は大きさの異なる四角フレームを組み合わせたものとなるが、「アート」タブを選ぶと四角だけでなくさまざまな形のフレームが利用できる。扱いやすいのは「クラシック」タブから選べるオーソドックスなフレームだが、アートタブで選べるフレームもなかなか面白い。

起動画面で「コラージュ」をタップすると、コラージュエディタ画面へと切り替わる。「写真フレーム」がフレームを選択して画像を合成・加工したのに対し、コラージュはフリースタイル。加工する画像の枚数や画像の角度などを自由に指定できる。ちなみに画像の角度を変えるのはタッチ操作でOK。2本の指で直接該当する画像を回転させよう。

さて、ここからが本アプリのオススメポイントだ。アプリの起動画面や編集画面などで表示されていた「アドオン」をタップすると、初期状態ではセットされていない追加要素をインストールできる。エフェクトや効果だけでなく、ツール用のパッケージが用意されるなど、数はとにかく多い。利用できるフィルターやエフェクトが多くなると、探すのが面倒になるものの、とりあえずすべてダウンロードしておきたい。

本アプリを利用していて面白いと思ったのが「アクションセット」機能。これは画像編集画面から利用できる機能で、「フィルター」や「効果」などを付加した後に「セットを作る」をタップすることで“アクション”として組み合わせを保存しておけるというもの。

セットする組み合わせは名前を付けて保存できるので、用途に合わせて名前を付けるとよいだろう。利用できるフィルターやエフェクトがたくさんあるといっても、なんだかんだいって常用するものは絞られやすい。そういった意味では、組み合わせを予めセットしておける「アクションセット」機能の実用性は高い。

「アクションセット」を作っておくと、画像編集画面で「アクションセット」をタップした際にサムネイルが表示されるようになる。

サムネイル部をタップすると、セット内容が表示中の画像に付加される。セット名も表示されるので、いくつかセットを作っても安心だ。

探してみると、フィルターやエフェクトの収録数をアピールする画像編集アプリは多いが、数が多いだけに“選ぶ辛さ”というのが生じてしまう。20〜30であれば気楽に選べるが、100を超えたら正直把握するのだけでも面倒な感じだ。

その点、本アプリは「アクションセット」機能によりそういった不満がある程度防げることだろう。効果の強弱を調整できないなど惜しく感じる部分もあるが、機能の多さと扱いやすさのバランスが優れた画像編集アプリといえる。

飯塚直