フォトアプリガイド

Scene ありそうでなかった、写真アプリ(Android)

シンプルかつ有用な日付け管理アプリ

今回紹介する「Scene ありそうでなかった、写真アプリ」(以下、Scene)は、写真管理に特化したアルバムアプリだ。基本的にAndroid端末は、内蔵メモリあるいは外部メモリ(microSDXC/SDHC/SDカードなど)に保存された画像データを撮影機材や保存場所で分けることなく、まとめて表示できる。そのため、デジタルカメラで撮影した写真データであっても、保存場所を気にせず表示できるのだ。

その代わり、写真の数が多いと目的の写真(特に過去の写真)に辿り着くのが面倒になることもあるので、その扱いはなかなか難しい。

「Scene」は日付によって管理するタイプのアルバムアプリだ。撮影機材に関係なく単純に日付によって管理するため、複数の機材を使って撮影した写真をまとめて表示するのに向いている。任意に作成可能な「アルバム」を使って、よりスマートに画像を管理閲覧できるのも特徴だ。

価格は無料。試用バージョンは1.6.659-Release。

「Scene」はソーシャル要素を備えているため、初めて起動する際は「ニックネーム」(使用者名)を登録してはじめる必要がある。とはいえ、ソーシャル要素を使わない場合は名前の入力だけでOK。メールアドレスやパスワードの設定はいらない。

「Scene」が起動すると、写真のサムネイル一覧が表示される。

本アプリでは、日付によって画像が管理されており、上方向のスライドで過去の画像へと遡って表示できるというわけだ。

サムネイル部をタップすると、画像を拡大して表示できる。この時、その画像のExif情報の確認やお気に入り登録といったことが可能だ。

画面左上の「Scene」アイコンをタップすると、写真やアルバム、設定などをまとめられた「ドロワー」が表示され、画面右上の「メニュー」アイコンをタップすると、アルバム作成時に利用する「写真をアルバムにコピー」や削除に利用する「写真を削除」などが利用できる。

また、画像サムネイル部を左から右にスライドすると、「アルバム」や「お気に入り」にアクセスできる。

なお、アルバム内の表示という意味では、ドロワーの「アルバム」をタップして表示される内容と同一のもの。ただし、後述の「共有」機能を使う場合はドロワーからアルバムを表示させる必要がある。

ビューア機能としては、日付によって分けられた画像サムネイル一覧を上下に動かした際、右側面部に表れたタブを操作することで簡単に表示を切り替えられる。

また、ピンチ操作にも対応し、ピンチイン・アウトによりサムネイルを縮小・拡大できる。

さらに、表示された「日付」をタップすると、カレンダー表示に切り替わる。カレンダー表示では、月毎に表示を切り替えられるだけでなく、画面下部の西暦をタップして該当年のカレンダーにすぐさまアクセスできる。

本アプリは「日付」を使って画像の閲覧性を高めたアルバムアプリだが、「アルバム」機能を使うとより便利に画像を閲覧できるようになる。

アルバムの作成は、メニューの「写真をアルバムにコピー」などを利用して新規、あるいは既存のアルバムにコピーするだけだ。アルバム名は任意に設定できるので、用途などによって上手く分けたいところだ。

なお、アルバムを作成しておくと「共有」する際に便利。

アルバムを表示し、「アルバムを共有」をタップすれば、「家族や友達に共有」と「Webで公開」の2つの方法が選択できる。

家族や友達と共有する場合は、本アプリのソーシャル機能を使うか、SMS、メール、LINEなどを使ってアルバムが送れる。

Webで公開する場合は、リンクを作成した上で、FacebookやTwitterなどに投稿できる。

それぞれ、写真の追加やコメントの投稿などに対して、機能のオン/オフ指定が可能だ。

「Scene」は極めて動作の軽いアルバムアプリだという印象を受けた。試用にあたり使った端末は「Xperia Z1 f SO-02F」だが、動作に引っかかるところもなく快適に利用できた。

日付による管理という点ではアプリの趣旨もわかりやすく、サムネイル表示も見やすい。

ただ、アルバム作成時に手動で選ぶのだが、できれば撮影端末・カメラごとにソートする機能などがあるともっと便利に利用できるのでは? とも思う。

無料(広告無し)で公開されているため、機能的な高望みは難しいとは思うが、完成度が高いだけに、そこだけ惜しく感じる部分だ。