フォトアプリガイド

多レンズカメラ(Android)

1度に撮影した複数の写真を1枚に合成

今回紹介する「多レンズカメラ」は、複数の写真を合成して一枚の画像を作り出すカメラアプリだ。フィルムカメラで見かける“4連写カメラ”のデジタル版といった使い方ができる。加えて、端末内の画像を選択するといった機能を持たず、撮影のみに対応するという点は珍しい。

価格は無料。試用バージョンは1.2.0。

スタート画面には、アプリを利用する「Start」のほか、複数の広告アイコンが並ぶ。無料アプリなので仕方のないことだが、もうちょっと目立たなくしてもらうと助かる。

なお、「Resume」をタップすると直前、「アルバム」をタップすると過去に撮影したデータにアクセスできる。

撮影画面では、シャッターやフラッシュ、設定アイコンが用意されている。

注目すべきは画面中央の“分割フレーム”。本アプリのメイン機能である“合成要素”に直結する機能だ。

本アプリは端末に収録された画像を参照することができない。従って他の合成アプリにあるようなフレームに画像を指定するといった作業がない。すべてのフレーム内には“撮影した”写真データを入れるようになっている。

「設定」では、フレームのタイプや合成する写真枚数、そしてフレームの種類が選択できる。いわゆる分割フレーム(テンプレート)のほか、横並び・縦並び(スプライス)にも対応する。

撮影は左上から順番に行なう。ここで注意したいのが、ピント合わせなどはすべてオートで行なわれ、ズームも行えないということ。さらには、近接撮影にトコトン弱く、ある程度の距離が必要ということだ。

また、基本的には1回の撮影でフレーム内を埋める必要があることから、ストーリーを連続した写真で表現するという使い方や周辺環境の様子をまとめたい場合に利用できるだろう。
一応、撮影した写真部にタッチすることで再撮影が可能なこと、そして「Resume」による撮影の再開に対応しているので、必ずしも1回の撮影で終わらせなくてはいけないということでもない。

撮影が終わったら、グレーアウトしていた「矢印」が点灯する。タップすると画像が保存される。基本的にはこれで終了だ。なお「保存」をタップすると共有内容が表示され、FacebookやTwitterといったSNSへの投稿などが可能となる。

「編集」は対応する編集アプリを使って撮影した内容を編集・調整する機能。タップするとアプリのインストールを促される。

既存画像の指定はできないものの、いわゆるコラージュ写真が簡単に作成できるというのが本アプリのポイントだ。編集機能を単体で持ち合わせていないことや、広告が目立つという点はやや残念だが、コラージュを撮影のみと割り切っている分、操作は極めて簡単。

また、再撮影には上手く「Resume」機能を使う必要があるものの、慣れてしまえば難しくない。
ピント合わせなどカメラアプリとして改善点も多いが、手軽に使えるコラージュカメラアプリとしては面白い。今後のバージョンアップにも期待したいところだ。

飯塚直