写真展

企画写真展キリコ「re collection」

(CROSSROAD GALLERY)

大阪での展示の様子(以下同)

忘れられていく記憶の中で、何度も回想し、蘇る記憶。蘇らせたい記憶。残しておきたい記憶の選択を繰り返す行為は、つまり良い記憶を貯めていくことで良い人生を築き上げていくということではないか、とキリコは言います。

その思いを形にしるために、彼女は自分の祖母をモデルにユニークな作品を作り始めました。

京都で売れっ子の芸妓だったという祖母の繰り返し語られるエピソード。祖母が語る生涯の代表的な場面をいくつかに分類し、それぞれに対応すさせるように作品が構成されます。その装置は祖母が好きな色だというピンクがかった紫色に染めた水や色のない油を箱に詰めて、その内部に仕込んだ写真とテキストをゆらゆらとうごめく液体越しに眺めます。不規則に揺れ動く液体越しの図像を前にすると何やら掴めそうでつかめない、記憶の曖昧さにも似た不思議な体験をすることになります。

2013年に大阪で発表されたキリコによる大変ユニークな仕事を東京地区で初めて紹介いたします。

(写真展情報より)

大阪での展示の様子

会場・スケジュールなど

  • ・会場:CROSSROAD GALLERY
  • ・住所:東京都新宿区四谷42816吉岡ビル5階
  • ・会期:2015年5月7日木曜日~2015年5月17日日曜日
  • ・時間:12時~19時(最終日17時まで)
  • ・休館:月・火・水曜日
  • ・入場:無料

作者プロフィール

略歴
1978 京都生まれ
2001 大谷大学文学部社会学科卒業
2009 写真表現大学研究生コース修了


2009 第32回キヤノン写真新世紀 佳作(荒木経惟 選)
2009 箕面ムービー大賞グランプリノミネート
2010 ミオ写真奨励賞2010入選

個展
2010 「旦那 is ニート」(Port Gallery T/大阪)
2010 「旦那 is ニート」(企画ギャラリー・明るい部屋/東京)
2011 「フラストレーション」(Port Gallery T/大阪)
2012 ギャラリープログラム「vewing_02 キリコ」(Port Gallery T/大阪)
2013 「もの と ことば のポートレイト」(たんぽぽの家 HANA/奈良)
2013 「もの と ことば のポートレイト」(A/A gallery/東京)
2013 「re collection」(Port Gallery T/大阪)

(本誌:河野知佳)