写真展告知

内藤明写真展:happened

(ギャラリー イー・エム 西麻布)9月28日〜10月16日

起こった

突然感じるものとの遭遇
この見ているものは自分だけの心象、ことの起こり
それは、この今ここで起きていることを残したいというレリーズの衝動

この最初の感光により生じる見えない銀の像
そして、化学反応による明暗が反転した可視の銀像
ものへの還元

かって、あそこで、起きたことがネガの銀像というものになる
このセンチメンタル

今また、ものと向きあう、ネガ銀像との遭遇
それは暗闇の部屋での光と格闘する衝動、新たなことの起こり
銀像を透過した光による第二の感光とまたもや見えない銀像
そして、第二の化学反応による可視のポジ銀像、ものの生成、再度ものへの還元

レリーズの衝動、ことの起こりから今、眼前ある銀像までの仕組みの深淵さ

さらに、この像によって引き起こされた新たな自分だけの美の衝動

かつてのあそこでの衝撃を圧倒する鼓動
心ときめく、新たなことの始まり
このセンチメンタル

今また、何かことが起こっている

写真展情報より

作者コメント

新作で撮りおろしの作品。
基本的なテーマは写真における自分にとっての美の追求で、これは1978年頃から変わらない一貫したもの。

ハロゲン化銀がレンズを通過した光を捕獲するプロセスに思いをはせ、センチメンタルな気分になることも、今も昔も変わらない。

プリントはゼラチンシルバーのバライタ印画紙。
全て自分の暗室で自分で処理している。

内藤明写真展「happened」

会場

ギャラリー イー・エム 西麻布
東京都港区西麻布4-17-10

会期

2022年9月28日(水)〜10月16日(日)

時間

12時00分~18時00分(月・火曜日休館)

作者プロフィール

1974年〜2013年東京工芸大学教員。2008年〜2013年東京工芸大学芸術学部学部長。2015年〜2017年日本写真芸術学会会長。2014年東京工芸大学名誉教授。2021年一般財団法人 日本カメラ財団理事。主な著書(共著)は「実務者のためのカラー写真」、「デジタル写真の基礎」など。また、写真専門誌連載は写真工業誌において1979年〜2001年「新型カメラテストレポート」、1991年〜2001年「画像前線レポート」がある。写真展(個展)は1979年7月「真昼時」新宿ニコンサロン、2006年4月「真昼」アートスペースモーター、2014年10月「light」スタイケントウキョウ、2015年10月「in the wind」スタイケントウキョウ、2017年3月「echo」Alt_Medium、2018年12月「once」Alt_Medium、2019年11月「there」ギャラリーEM西麻布、2020年8月「works」田淵行男記念館、2021年6月「rays」JCIIクラブ25がある。