写真展告知

大門美奈写真展:新ばし

(ライカGINZA SIX/DNPプラザ/ライカ大丸心斎橋店)5月11日〜

(c)Mina Daimon

写真家 大門美奈氏の写真展「新ばし」が、ライカGINZA SIXで5月11日から、DNPプラザ(東京都新宿区)で6月3日から、ライカ大丸心斎橋店で2022年夏頃から開催される。

DNPメディア・アートがオフセット印刷をベースに開発した、“銀塩でもインクジェットでもない、モノクロプリントの新しい選択肢”という「高品質モノクロプリント」による写真展。この展示でお披露目になる新技術だという。DNPプラザ会場では技術内容に関する展示も行うとしている。撮影にはライカM10モノクロームなどを使用。

(c)Mina Daimon
(c)Mina Daimon

花街としての新橋は、現在の銀座〜東銀座を指す。
芸者衆のお稽古場の近くにはかつて木造の「新橋」が架かっていたことにその名は由来し、「新橋芸者」と呼ばれるようになったという。
踊り手である立方(たちかた)、奏者の地方(じかた)から成る宴席で披露される彼女らの余興は、芸の新橋と賞されるに相応しく、それは艶やかで洗練され、かつ品よく趣があり、私はすっかり魅せられてしまった。胃に流し込んだ酒が沸き立つのを感じつつ、私は興奮のなか彼女らにレンズを向けた。

彼女らをおさめるカメラはライカでなくてはならなかった。
被写体との間合いを目測で測り、手元でおおよそのピント位置を調整して、ファインダーを覗いたら瞬時にシャッターを切るといった作法が相応しいだけでなく、ライカで撮ることが日々上質に触れてきた「新ばし」を背負って立つ芸者衆への礼節のような気がしたのだ。

ライカも新橋芸者も、国は違えど長い歴史のなか、かたや技術、かたや芸を磨き、そこに携わる多くの人たちの手によって後世に伝えられたひとつの美のかたちである。

ここ銀座は、新橋芸者ゆかりの地。
これらの写真は、ライカを手に「新ばし」という世界を垣間見ただけの序章のようなものではあるが、新橋芸者の一端をちらとでも感じられたらと願う。

作家ステートメント

・デジタルで撮影した写真のプリントで現在主流の一つとなっているインクジェット方式は、特にモノクロ写真のプリントにおいて、銀塩写真のような存在感や質感を再現しにくいという課題がありました。今回DNPメディア・アートは、こうした課題に対して、これまで培ってきた「表現技術」を活かし、豊かな表現が可能な「高品質モノクロプリント」を開発しました。

・本「高品質モノクロプリント」では、ダブルトーン製版によるオフセット印刷を用いて、細かなグラデーションや濃淡の表現を実現しています。

・インクによるプリントでありながら、銀塩写真のような均一な光沢感、豊かな階調、高い質感、明暗変化に伴う色相の変化がないトーンを表現することなどが可能です。

・プリント用紙やインクの選択の自由度が高いことも特長です。

・デジタル画像制作・プリントの両面から、専門ディレクターが品質管理を行ない、工芸的・版画的手法で職人が1枚1枚プリントしています。デジタルとアナログの強みを掛け合わせたハイブリッドなモノづくりを行っています。

・「高品質モノクロプリント」の開発にあたっては、写真家 大門美奈氏のご協力をいただきました。

DNPメディア・アート(DMA)が新たに開発したモノクロ写真プリントについて

大門美奈写真展「新ばし」開催概要

ライカGINZA SIX

・会期:2022年5月11日(水)〜8月18日(木)
・所在地:東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 5F
・営業時間:10時30分〜20時30分
・展示点数:額装12点+大判パネル1点

DNPプラザ

・会期:2022年6月3日(金)〜9月30日(金)
・所在地:東京都新宿区市谷田町1-14-1 DNP市谷田町ビルB1F
・営業時間:10時〜20時(日曜定休)
・展示点数:額装6点

ライカ大丸心斎橋店

・会期:2022年夏頃〜
・所在地:大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-7-1 大丸心斎橋店 本館6F
・営業時間:10時〜20時
・展示点数:額装12点