鶴巻育子写真展：PERFECT DAY

ありきたりな毎日が物足りない。

詰まらない日々を何かのせいにして 淡々と一日一日が過ぎていく。

どこからか沸き起こる不安から逃れようと 満たされない気持ちの穴を埋めるため、私は街を歩き 同じように淡々と生きる誰かの日々の欠けらを収集した。 しかし はたから覗く誰かの日々は 美しく優しく ある時は切なく寂しい。

決して 冷たくも凡庸な日常でもない 体温を感じる世界が現れる。

幸福だとか愛だとか スリルもときめきも 案外身近にあることに気づかされる。

キヤノン：キヤノンギャラリー｜鶴巻 育子 写真展：PERFECT DAY

3月にキヤノンギャラリーで開催予定だった同展示が延期となり、Jam Photo Galleryで3月に実施した鶴巻育子写真展「PERFECT DAY」の内容に、同時期に撮影した「No drama」（約25点）を追加した展示となる。

いつしか、私にとって写真を撮ることは、
知らない世界を見ること、人と繋がるための手段となっていた。
街中にある小さなドラマを見つけて写真に収める行為は、
エキサイティングで止められない。
カメラを片手に街を歩くと、いい出会いを求めて知らず知らずに欲が出る。
その気持ちが撮影の邪魔をして、焦りを覚えおかしなループに陥ることもある。
写真を撮り始めた頃は、どんな気持ちで撮っていただろうか。
ただ、目の前に現れる些細なものをひたすら写すことが快感だったような。
この数年に撮影した大量のスナップ写真を見返していたとき、
ときどき、かつて撮ったような写真が出てきて嬉しくなった。
そこには変わったことは起きていないが、確かに私は何かしらに反応している。
何のドラマもない世界。ほっとする。
ノードラマ。
ノープロブレム。
エブリシング オーライ。

No drama

キヤノンギャラリー銀座

キヤノンギャラリー大阪