写真展告知

中山克写真展:Because of the Sun

国内外を問わず、各地の街頭をスナップしたモノクロ作品約50点で構成。

写真展情報

「太陽が眩しかったから」

そんな曖昧な理由をこじつけて、身辺を撮り続けてきた。

撮影する条件に制約はなく、そこに光と影があればどこでもよかった。都市でも郊外でも、昼でも夜でも、情報の密度に違いはあれ、世を照らす光源に大きな差はない。時や場所に関係なく、この世界の明暗はぼくの意識をいたずらに高揚させ、また異常な興奮を与えた。

視界の端を掠める残像、身辺を取り囲むノイズ、雑踏のなかに漂う匂い、肌を舐める風の感触など、あらゆる情報に神経が反応し無作為にシャッターを切ってゆく。対象を視覚に捉えずとも瞬発的に身体が動き、ほとんど無意識のまま見知らぬ路を歩き撮る。特別狙っている対象も事象もない。そこに何かが写っていようと、何も写ってなかろうと問題とはしないし、ハナから自身の感覚に期待などしていない。ただ、立体物で構築された空間を一枚の平面に集約したという手応えと、それに感応したフィルムが残ればそれでよかった。

そこに特別なモノが写っているのか? そこに貴重な時間が記録されているのか? いや、いたって凡常の光と影が定着しているだけだ。そんな主張もメッセージもない無意味な図形を前に、ぼくはまた、太陽が眩しかったから……と言いわけをする。

中山 克

写真展情報

会場

リコーイメージングスクエア新宿 ギャラリーII
東京都新宿区西新宿1-25-1 新宿センタービルMB(中地下1階)

開催期間

2019年7月17日(水)~7月29日(月)

開催時間

10時30分~18時30分(最終日は16時00分まで)

定休日

火曜日

作者プロフィール

作者プロフィール
1973年 静岡県生まれ
1994年 日本デザイン専門学校卒業
2005年 富士フォトサロン新人賞(奨励賞)
2008年 K*MoPA ヤングポートフォリオ展(コレクション)

写真展
2004年「Confession」Gallery Niepce
2005年「Deep Mascara」2005 FPS 新人賞展 富士フォトサロン
2006年「One Dozen Shadows」富士フォトサロン
2007年「Made In Hong Kong」Gallery Niepce
2008年「Time Limits 23:59:59」Hikawa-Bld
2008年「Random Fractale」Totem Pole Photo Gallery
2009年「2008 ヤングポートフォリオ展」清里フォトアートミュージアム
2014年「Phototoguis」Gallery S-Space

写真集
2017年 写真集「Drifting Stranger」