写真展告知

三木淳賞奨励賞受賞作品展 森田剛史写真展「続 きのくに」

(ニコンサロン)

前回の展示を終え、僕は三人の写真行為が変わっていってしまう、もしかしたらこれで『良い思い出ができた』と終わってしまうかもしれないという不安がありました。

そんな僕の心配は本当にくだらないことで、展示をみた祖父と祖母は「こんなんやったらわたしらも撮ってみたいなぁ」と言いました。

なんて元気なじじいとばばあと思いながら僕は急いでカメラを用意。

じいにはニコンのF3、ばあにはペンタックスの67を渡しました。

三人で旅に出て撮影をするという僕たちのやり方に変わりはないですが、被写体、撮影者、アシスタントという境界が今はありません。

“祖父の肖像と祖父の選んだ土地を写し、和歌山という土地を繋いでいきたい”という思いはまだ見る人に伝わる形ではできていないかもしれません。

それでも撮影から発表というひとつの決着を終え、なお続いているこの写真行為の中間を僕はとても愛しく思っています。

この展示をもって三人の関係にまた一つ楔を打ち、次の展開が始まる。

そんなことを考えて、もういちど写真をおきたいと思います。(森田剛史)

カラー約20点。

ニコンサロン bis 新宿 2016年12月 - 写真展 - ニコンサロン|ニコンイメージング

会場・スケジュールなど

  • ・会場:ニコンサロンbis新宿
  • ・住所:東京都新宿区西新宿1-6-1新宿エルタワー28階
  • ・会期:2016年12月13日(火)~12月19日(月)
  • ・時間:10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
  • ・休館:会期中無休
  • ・入場:無料

作者プロフィール

1990年生まれ。和歌山県和歌山市出身。2013年東京ビジュアルアーツ写真学科卒業。写真展に、13年「平成24年度東京ビジュアルアーツ写真学科卒業制作優秀作品展」(ニコンサロンbis新宿)、「肖像Ⅰ/planar」(J3gallery) 、14年「キノクニ」(Juna21新宿ニコンサロン、Juna21大阪ニコンサロン)がある。