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【フォトキナ】キヤノン、10コマ/秒の「EOS 7D Mark II」を披露

1型コンパクトG7X、パンケーキのEF-S 24mmなども

 キヤノンは9月15日(現地時間)、フォトキナ前日の同社イベントでカメラおよびレンズ新製品を発表した。いずれも国内での発売に関する情報はない。

 プレスカンファレンスには、キヤノン常務取締役 イメージコミュニケーション事業本部長の真栄田雅也氏が登壇。カンノン80周年を掲げるキヤノンカメラ80年の歴史を踏まえ、新製品を発表した。

キヤノン 真栄田雅也氏が登壇
1934年のカンノン(試作機)誕生から80年間に生まれた代表機種を紹介

 カンファレンスの中では、将来的な製品の紹介として「Cross Media Station」の開発発表があった。内蔵ストレージやインターネット接続を利用し、撮影画像をテレビなどで見られるという製品。NFCでの画像転送にも対応するという。今日はあくまで紹介であり、ローンチではないとしていた。

Cross Media Station

 続けて真栄田氏は、キヤノンカメラの中でも「EOS 7D」と「PowerShot Gシリーズ」にフォーカス。それぞれに連なる新製品を発表した。

EOS 7D Mark IIを掲げる真栄田氏

 「EOS 7D Mark II」は、EOS 7D後継の“スピード系”APS-C機。有効画素数は2,020万。感度はISO100-16000(拡張で51200)まで利用可能とした。

EOS 7D Mark II(レンズはEF-S 24mm F2.8 STM)

 10コマ/秒の連写、65点オールクロスのAFセンサー、DIGIC 6、RGB+IRセンサーによるフリッカー検出を特徴とし、ファインダーは視野率約100%を継承。シャッターとミラー部分の構造を新しくしたことによりシャッター耐久は20万回を謳う。

 また、動画用途に向け非圧縮HDMI出力、デュアルピクセルCMOS AFもアピールする。GPSと電子コンパスも内蔵した。

 「PowerShot G7X」は、1型の有効2,020万画素CMOSセンサーを採用するコンパクトデジタルカメラ。35mm判換算24-100mm相当F1.8-2.8のレンズを搭載する。Wi-Fi/NFC対応。

PowerShot G7X
3型約104万ドットのタッチパネル式モニターを採用。上180度にチルトする

 同じくコンパクト機では、高倍率ズーム機「PowerShot SX60 HS」が発表。1/2.3型の有効1,680万画素CMOSを採用し、レンズは35mm判換算21-1,365mm相当の65倍ズーム。

PowerShot SX60 HS

 こちらもWi-Fi/NFC対応。92万ドットEVFと、バリアングル式の液晶モニターを搭載する。

 また、レンズ3本の発表もあった。

 「EF-S 24mm F2.8 STM」は、パンケーキスタイルの単焦点レンズ。人気のEF 40mm F2.8はAPS-C機で使うと少し長めの標準域という印象だったが、こちらは35mm判換算38mm相当の画角になり、より常用しやすそうだ。125gと軽量。最短撮影距離は0.16m。

EF-S 24mm F2.8 STM

 「EF 24-105mm F3.5-5.6 IS STM」は、 汎用性の高い画角のSTM搭載レンズ。24-105mmのズーム域にはF4通しのLレンズが既にあるが、その670gに対して525gと、より身軽な1本になりそうだ。

EF 24-105mm F3.5-5.6 IS STM

 「EF 400mm F4 DO IS II USM」は、第3世代DOレンズ技術を盛り込んだという400mmレンズ。光学系は完全に再設計されているという。

EF 400mm F4 DO IS II USM

 カメラ・レンズのほかに、キヤノンが海外メインに展開する写真用クラウドサービス「irista」(アイリスタ)に関するアップデート情報もあった。

 スマートデバイスへの最適化に加え、キヤノンWi-Fiカメラとの連携、Lightroomとの連携、フォトブックサービスとの連携を予告。プリントやフォトブックサービスとの連携については「撮影からプリントまでキヤノン品質でできる」との説明があった。

iristaのアップデートを紹介
キヤノンWi-Fiカメラとの連携イメージ
モバイル環境への対応も予告
12月にはLightroomと連携可能に
フォトブックサービス
キヤノン品質で一貫できるとアピール

 iristaは、フォトグラファー向けを謳い、誰でも使え、ファイルサイズの制限がなく、オープンプラットフォームである点を特徴とする。現在は英語ページのみだが、国設定に日本も用意されている。登録にはFacebook、Google+、MyCanonといったアカウントを用いる。

(本誌:鈴木誠)