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AF追従で秒間20コマ撮影のミラーレス「Nikon 1 V3」

Wi-Fi機能、チルト式モニター搭載。前後2ダイヤル式に

 ニコンは、Nikon 1マウントと1型センサーを採用するミラーレスカメラ「Nikon 1 V3」を4月に発売する。約20コマ/秒のAF追従連続撮影を可能にするなど、スピード性能の向上を図った最上位モデル。

 ニコンダイレクトでの価格はボディ単体が9万180円、標準パワーズームレンズキット(1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM付き)が9万9,900円、(10-30mm PD-ZOOM、EVF、外付けグリップ付き)プレミアムキットが13万5,000円(いずれも税込)。

 キットレンズの「1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM」は、Nikon 1 V3と同時発表の新製品。レンズバリア内蔵の電動ズームレンズで、手ブレ補正機構も備える。詳しくは関連記事にて。

1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM装着イメージ

 撮像素子は有効1,839万画素のニコンCXフォーマットCMOSセンサー。感度はISO160-12800(ISO6400とISO12800では4コマ連写合成のNRも利用可能)。Nikon 1 V2(2012年11月発売)に引き続き、光学ローパスフィルターレス構造としている。

 AFは「アドバンストハイブリッドAFシステム」を引き続き採用。撮像面位相差AFとコントラストAFを併用するもので、測距点の密度を従来より高めたとしている。AF追従時の連続撮影は約20コマ/秒を実現。Nikon 1 V2では同約15コマ/秒だった。AF非追従での連写速度は最高約60コマ/秒(いずれも電子シャッター使用)。

 画像処理エンジンは「EXPEED 4A」を搭載。約60コマ/秒でのRAWデータ保存が可能という高速処理と、大容量メモリーを特徴とする。

 動画記録は最大1,920×1,080/60pのH.264。最高1,200fpsのスローモーション動画撮影も可能。外部マイク入力端子で別売ステレオマイクロホンME-1(AS-N1000で固定)を使用できる。本体にもステレオマイクを内蔵。

 動画撮影中にカメラが自動で静止画撮影するという「動画中おまかせスナップ」を新搭載。静止画と動画を組み合わせた「モーションスナップショットモード」は、環境音の記録も可能になったという。

 別売の「マウントアダプターFT1」(税別2万2,200円)経由で、Fマウントレンズも使用可能。35mm判換算の実撮影画角は、レンズ焦点距離の約2.7倍相当になる。

マウントアダプターFT1装着例

 露出設定などを行なうダイヤルはカメラ本体の前後に1つずつ搭載。ファンクションボタンは最大3つ利用できる(カメラ本体に2つ、別売グリップに1つ)。露出補正やISO感度などのショートカットを割り当てられる。2軸の電子水準器を利用可能。

 液晶モニターは約3型104万ドット。Nikon 1で初のタッチパネル式とし、タッチAFやタッチシャッターに対応。上170度、下87度のチルトも可能。モニター左の4つのボタンも一緒にチルトする。

 EVFは外付けの「電子ビューファインダーDF-N1000」(別売、税別3万3,000円)が使用可能。0.48型の約236万ドットで、表示切り換え用のアイセンサーを装備。Nikon 1 V2はEVFを内蔵していた。

電子ビューファインダーDF-N1000
装着例

 Nikon 1 V2に引き続き、内蔵ストロボを搭載。同調速度はメカシャッターが1/250秒以下、電子シャッターで1/60秒以下。

 記録メディアはNikon 1ではじめてmicroSDXC/SDHC/SDカードを採用。スロットはカメラ側面にあり、外付けグリップ装着時でも出し入れ可能。

 バッテリーは新規の「EN-EL20a」(同梱。単体では税別5,000円)。バッテリーチャージャーも付属する。

EN-EL20a

 外形寸法は約110.9×65×33.2mm。重量はバッテリーとmicroSD込みで約324g、本体のみで約282g。

 専用の「グリップGR-N1010」(税別1万7,000円)は、グリップ部分にシャッターボタンと前ダイヤルを備える。GR-N1010の前ダイヤルは同社デジタル一眼レフに近い配置で、シャッターボタンに人差し指を置いた状態で中指の位置にあたる。

グリップGR-N1010
EVFとの併用例

 また、専用ケース「ボディーケースセットCB-N4010SA」(税別8,000円)を用意。10-30mm PD-ZOOM、11-27.5mmの装着に対応するとしている。

ボディーケースセットCB-N4010SA
下ケースをV3に装着したところ

【3月13日16時】記事初出時に「ファンクションボタンは3つ装備した」と記載していましたが、カメラ本体のファンクションボタンは2つで、3つめのファンクションボタンを使用するには別売グリップが必要です。該当部分を修正しました。

(本誌:鈴木誠)