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古林洋平写真展「maburi 〜奄美の光〜」

(ニコンサロンbis新宿)

奄美の中に身を置き、奄美の中に溶けこんだ時、遥か昔から島の中で刻まれてきたリズムは、他のどれにも値しない、唯一無二の姿で時を超える。

奄美の言葉で、魂のことを「マブリ」と言い、亡くなった人間の魂が海と空の間の遥か彼方にある極楽浄土(ネリヤカナヤ)へと還っていくと言い伝えられている。

一般的にマブリは人間の魂を指すが、人間の魂だけでなく、島の中で響き呼応する「音」――シマ唄や豊年祭、紬織り、その他波の音や風の音などにも「音霊」として宿るとされている。そして島の中では、昔から、人は自然を神々として崇拝してきた。その自然界の神々が、音霊を島に響かせ、生活の中にリズムを刻み、溶けこんでいる。

作者は島と向き合う中で奄美のシマ唄に出会い、その中でマブリという存在を知った。奄美の中に流れるリズムを身体で刻み、マブリをこれからも深く感じて行きたいと思っている。

モノクロ作品。

(写真展情報より)

 12月22日13時〜14時にギャラリートークが行なわれる。

  • 名称:古林洋平写真展「maburi 〜奄美の光〜」
  • 会場:ニコンサロンbis新宿
  • 住所:東京都新宿区西新宿1-6-1新宿エルタワー28階
  • 会期:2012年12月18日〜2012年12月28日
  • 時間:10時30分〜18時30分(最終日は15時まで)
  • 休館:会期中無休

(本誌:折本幸治)