「マリンダイビングフェア2012」にノンレフレックスカメラ用防水ハウジングなど展示
東京・池袋のサンシャインシティで6日、ダイビングと海の祭典「マリンダイビングフェア2012」が開幕した。同イベントは4月8日まで入場無料で開催していた。
会場入口の様子 | 水中デジカメ・ギアメーカーゾーンの入口 |
ダイビング関連機材などを展示するイベントで、世界最大級の水中写真公募展という「地球の海フォトコンテスト2012」と同時開催。本誌では「水中デジカメ・ギアメーカーゾーン」の水中写真機材を中心にレポートする。
販売コーナーでは写真集なども扱っていた | 地球の海フォトコンテスト(入場500円)も同時開催 |
■オリンパス
3月31日に発売したマイクロフォーサーズカメラ「OM-D E-M5」の防水プロテクターを展示。ケース内で手に取ることはできなかったが、初お目見えという。
PENシリーズの一体型防水プロテクターになかった要素としては、レンズポートが交換可能な点が特徴。オプションのポートアダプターを取り付けることで、フォーサーズ用のレンズ・レンズポートにも対応するという。
E-M5(左)と防水プロテクター(右) | 防水プロテクターの背面。EVF用の窓を設けている |
ほかにもマイクロフォーサーズカメラOLYMPUS PENシリーズ、レンズ一体型デジタルカメラXZ-1、タフネスコンパクトデジタルカメラTough TGシリーズを中心に、水中撮影の機材を展示していた。
防水プロテクターの操作感を試せる | タッチ&トライのテーブルには「防水プロテクター活用術」という冊子を用意していた |
取材時のステージでは、鈴木あやの氏による「ドルフィン撮影の魅力」を開催していた。清水淳氏によるステージも予定 | 展示作例の中には、清水淳氏がTG-820で撮影したものもあった |
■シーアンドシー
発売予定の新製品として、「FUJIFILM X10」用、「リコーGR DIGITAL IV」用の防水ハウジングを展示。マクロに強い広角単焦点のカメラとしてGR DIGITAL IV用をラインナップし、ズームレンズ搭載機種の中では、検討を重ねた結果FUJIFILM X10用を発売することにしたという。
リコーGR DIGITAL IV用の防水ハウジング。4月末の発売を予定している | 背面のADJ.レバー操作と押し込みにも対応する |
FUJIFILM X10用の防水ハウジング。レンズ鏡胴の操作にも対応する。4月末発売予定 | 背面ダイヤルの操作にも配慮した |
同社ではリコーGXR用の防水ハウジングも検討したが、ユニットごとに対応するポート設計が難しい点などから見送りとなっているそうだ。
また、一眼レフカメラでは「キヤノンEOS 5D Mark III」用と「ニコンD800」用をそれぞれ5月末に発売したいとしていた。これら2機種については問い合わせが多いという。
自信作という最新ストロボ「YS-D1」も展示していた | カメラメーカー純正ハウジングとの機材組み合わせ例 |
■フィッシュアイ
ノーティカムの防水ハウジングなどを扱う同社では、ノンレフレックス機「ソニーNEX-5N」に、ニコンがかつて発売していた水中カメラ「ニコノス」用のWニッコールレンズを装着した展示に目を引かれた。専用の防水マウントアダプターを用いている。
W Nikkor 35mm F2.5を装着したNEX-5N。同梱ストロボの発光部も上部にある | シーリングを施したマウントアダプターを間にはさむ |
また、他のハウジングメーカーでも展示が目立つ「ソニーNEX-7」、「キヤノンPowerShot S100」用もラインナップしていた。
ソニーNEX-7用ハウジング。標準ズームレンズを装着 | トライダイヤルナビの操作にも対応。ダイヤル周りの処理に各社ハウジングの個性が光る |
キヤノンPowerShot S100用ハウジング。「FIX」はフィッシュアイが企画した製品につく | 前面のリング、背面のホイールともに活かしている |
また、他社で見かけなかった機種として「Nikon 1 V1」用のハウジングがあった。同機種のファンであるノーティカム担当者のプッシュにより開発が決まったという。
Nikon 1 V1用のハウジング | 液晶モニターでの撮影がメインになるが、EVFも覗けるようになっている |
Nikon 1 V1用ハウジングの内部。内蔵ストロボを持たないため、オプションのクリップオンストロボを付けた状態で使用する |
ほかにも、300m防水のiPhone 4S用ケースや、動画ニーズに向けたLEDライトの新製品などを展示していた。コンパクトなLEDライトは、水中での指示棒代わりやAFの補助光源として使われることが多いそうだが、2011年の震災以降は非常用ライトとして在庫が一気になくなるほどの注文があったという。
水深300mに耐えるというiPhone 4S用ケースは、専用アプリとの組み合わせで静止画・動画撮影を行なえる。iOSのアップデートでカメラ起動のショートカットが変わってしまったことにより、アプリ配布で対応したそうだ | ビデオ向け(右)LEDライトは情報表示用のモニターも備えた本格モデル。左のコンパクトタイプは、コンパクトながら100mの水深に耐える造り。いずれもプロトタイプ |
「ニコンD7000」用の防水ハウジングは新たにマイナーチェンジ版を展示。前面からHDMIケーブルを出し、水中使用できる外部モニターとの組み合わせでの使用を想定しているという。また、背面のダイヤル操作部を大きくし、より操作性を高めたという。
D7000用ハウジングのマイナーチェンジ版。左手側の前面肩からHDMIケーブルを出せる | 背面ダイヤル周りの操作性を高めた |
■アクアパッツア
シグマファンという社長の開発により、シグマDPシリーズ用のハウジングなどを展開する同社。今回はソニーNEX-7用のモックアップを展示していた。6月末には発売したいという。
NEX-7用ハウジングのモックアップ。NEX-7用に関する問い合わせは多いという | チルト式モニターの使用角度に応じて背面パネルを選べる |
今回の展示はモックアップだが、発売時にはこれまで通りアルミ削り出し素材を採用。樹脂製ハウジングは衝撃によってゆがみなどが生じてしまうおそれがあるという。
■レクシー/シーツール
エヌティエフが展開するレクシーの防水ハウジングは、開発から生産まで一貫して自社で行なっている点が特徴。操作部材をカメラ本体と同様の配置にする点にこだわっているという。
キヤノンPowerShot S100用のハウジング。水中で砂を噛んでも、写真のようにユーザー自身で取り除ける構造とした | 背面のホイールも本体と同じ位置に配置。陸上と同じ感覚で使えるという |
前面にオプションの拡大レンズを取り付けると、3段階に拡大撮影が行なえるという | 他社製のワイドコンバージョンレンズを装着したところ |
またブースには「キヤノンPowerShot G1 X」用の防水ハウジングも展示。ズームレンズの繰り出しが長いため、その分レンズポートに長さが必要になるという。
PowerShot G1 X用の防水ハウジング | 上部の2段ダイヤルを活かしている点もポイント |
レンズ交換式カメラ用のハウジングでは、陸上でのレンズ交換時などに水滴が侵入しにくいよう、レンズポートの形状も工夫している | 塗装も自社で行なう。以前ある女性が携帯電話を持参し「ハウジングをこれと同じ色に」というオーダーがあったそうだが、そうした注文にも対応可能という |
■アテナ工央
メーカー純正ハウジングのサポート機材を手がける同社は、今回オリジナルの防水ハウジングとして「OLYMPUS PEN E-P3」用、「パナソニックLUMIX DMC-GF2」用を展示していた。水中でのバランスに配慮した設計という。
OLYMPUS PEN E-P3用ハウジング | 十字キー中央部を回すとホイールに連動する |
パナソニックLUMIX DMC-GF2用ハウジング | 背面右手側のダイヤルも回転・押し込みともに操作可能 |
2012/4/9 00:00