銀座ニコンサロン、アナトリー・チェルカソフ写真展「自然における私の居場所」


 銀座ニコンサロンは、アナトリー・チェルカソフ写真展「自然における私の居場所」を2011年10月12日から開催する。

作者が写真を撮り始めたのは1950年代の初めのことで、退職後、趣味の写真に専念しはじめ、理論や技術など、すべてを基礎から学んだ。
作者にとって、写真とは交流の手段である。最も大切にしたのは、自然や周囲の環境や人間に、できるだけ近づくことであった。視覚的な写真がどのようにして触知性を持つのか。農民にとっては「審美的」といえない被写体のラインやシャープネス、奥行きなどの物質的、立体的な美しさを平面で表現するにはどうすればよいか。探し求めた末に、作者はプラチナプリントを見いだした。
現代の文化は、何に対しても事を急ぎ、現実から夢想の世界へと逃避する傾向が強くなっているように思う。しかし、プラチナプリントは誰かを急かすことがない。だからこそ、高貴なプロセスなのである。
作者は「純粋な芸術」である写真、そして美しさの物理的なディテールとの不思議な関係性に没頭しながら、写真家の道を一歩一歩、ゆっくりと進んでいる。
なお撮影場所は、主に生まれ故郷のウクライナとロシア、モスクワ近郊である。
プラチナプリント作品。(写真展情報より)

  • 名称:アナトリー・チェルカソフ写真展「自然における私の居場所」
  • 会場:銀座ニコンサロン
  • 住所:東京都中央区銀座7-10-1 STRATA GINZA(ストラータ ギンザ)1階・2階「ニコンプラザ銀座内」
  • 会期:2011年10月12日〜2011年10月25日
  • 時間:10時30分〜18時30分(最終日は15時まで)
  • 休館:会期中無休

(本誌:折本幸治)

2011/9/28 00:00