【フォトキナ】ソニーがEマウントの規格開示を検討
ソニーが20日に開催したフォトキナ2010のプレスカンファレンスで、業務執行役員SVPパーソナルイメージング&サウンド事業本部長の今村昌志氏が、Eマウントのスペックを他社に開示する方針を明らかにした。
ラウンドテーブルで説明するソニー パーソナル イメージング&サウンド事業本部イメージング第3事業部事業部長の勝本徹氏 | NEX-5のマウント部 |
これについて22日にフォトキナの会場内で行なわれたソニーのラウンドテーブルで、パーソナル イメージング&サウンド事業本部イメージング第3事業部事業部長の勝本徹氏とパーソナルイメージング&サウンド事業本部 統括部長の手代木英彦氏が補足説明を行なった。
勝本氏は、「Eマウントレンズを作りたいというメーカーがあれば、我々の方からスペックを開示する形で他社もEマウントの交換レンズを作ってもらえるようにしたい」と述べた。またEマウント用のマウントアダプターに関しても、「情報開示によって、よりしっかりしたマウントアダプターがどんどん出てきて欲しい」とする。「Eマウントのフランジバックは18mmと短く、どんなレンズでもつけられる可能性がある。他社製のEマウントレンズやマウントアダプターが登場することでEマウントがもっとおもしろくなるのではないか」(勝本氏)。現時点では、スペックの開示は無償で行なう方針。
ソニーではマウント仕様の開示により交換レンズとマウントアダプターの登場を歓迎する意向だが、情報開示によって他社がEマウントのデジタルカメラを作ることに対して規制するかどうかは検討中だ。ただ手代木氏は、「レンズマウントは、メカニカルな部分とレンズを制御する信号の部分に分かれるが、それらをどのように使うかということにソニーは立ち入れないと考えている。開示した情報で、『これは作って良いが、これはだめだ』というのはおかしいと思う」とも述べている。なお、レンズとボディの通信をおこなうプロトコル的なものは開示するが、その信号を使って何かをするためのアルゴリズムについては開示するつもりはないとする。
今回のEマウントのスペック開示は、どこまでの情報を開示するのかやEマウント規格のアップデートがあった場合、どの程度までサポートするかなどを含めプランの詳細は決まっていない。具体的な開示方法は、決定し次第正式にアナウンスする。勝本氏によれば22日現在、スペック開示についてやりとりをしているメーカーはまだ無いという。
【訂正】「情報開示によって他社がEマウントのデジタルカメラを作ることに対して規制はしない考えだ。」と記載いたしましたが、正しくは「情報開示によって他社がEマウントのデジタルカメラを作ることに対して規制するかどうかは検討中だ。」になります。
2010/9/23 14:50