オリンパス、マイクロフォーサーズ対応ボディ第3弾「E-PL1」
オリンパスは、マイクロフォーサーズシステム規格に準拠したレンズ交換式デジタルカメラ「E-PL1」を3月5日に発売する。ボディカラーはホワイト、シャンパンゴールド、ブラック。
製品名 | 主なキット内容 | 価格 | 店頭予想価格 | 発売時期 |
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OLYMPUS PEN Lite E-PL1ボディ | ボディ | オープン | 70,000円前後 | 3月(受注生産) |
OLYMPUS PEN Lite E-PL1レンズキット | ボディ、M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 L | オープン | 80,000円前後 | 3月5日 |
OLYMPUS PEN Lite E-PL1ダブルズームキット | ボディ、M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 L、ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6、MMF-2(フォーサーズアダプター) | オープン | 100,000円前後 | 3月5日 |
E-PL1レンズキット(ホワイト) | E-PL1ダブルズームキット(ホワイト) |
E-PL1レンズキット(シャンパンゴールド) | E-PL1ダブルズームキット(シャンパンゴールド) |
E-PL1レンズキット(ブラック) | E-PL1ダブルズームキット(ブラック) |
E-P1(2009年7月発売)、E-P2(2009年12月発売)に続く、マイクロフォーサーズ機第3弾。今回は本体の軽量化と販売価格の低減を実現し、より多くの層への浸透を図るためのエントリーモデルという位置付けになる。加えて、外付けEVFのVF-2を取付けられるアクセサリーポートの搭載をはじめ、E-P2からの新機能も盛り込んだ。その上で、これまで非搭載だったストロボを内蔵。初心者向けの「ライブガイド」も本機が初搭載となる。
外観は、往年の名機ペンFにならったE-P2やE-P1から、パームグリップを備えるなど変化した。外装はアルミ合金。動画専用ボタンもシリーズで初めての搭載となる。
十字ボタン周囲のメインダイヤルや、右手上側にあったサブダイヤルは省略。「ライブコントロール」は継承するものの、操作のほとんどは十字ボタンとOKボタンで行なうようになった。
なお、レンズキットに含まれるM.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 Lは、従来製品のM.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6を軽量化した製品。マウント部が樹脂製になっている。
またダブルズームキットには、フォーサーズ用のZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6が付属。フォーサーズアダプターMMF-2が付属する。単体で発売中のMMF-1と異なり、付属のフォーサーズアダプターは表面が黒塗装で、MMF-1より軽量になっている。
MMF-2を介してZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6を装着した状態 | 同時発表のM.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4-5.6とM.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4-5.6との組み合わせ例 |
ダブルズームキット同梱のMMF-2。既存のMMF-1と違いブラックカラーになっている。単体での発売は未定 |
■アートフィルターに「ジェントルセピア」を追加
新搭載の「ライブガイド」は、iAUTOモード時に働く新しいインターフェイスで、本来iAUTOで操作できない「鮮やかさ」、「色合い」、「明るさ」などを調整できる機能。ライブビュー画面右に現れるスライドバーを十字ボタンで操作する。「明るさ」については、単純な露出補正だけでなく、「明るいところを明るく」、「明るいところを暗く」、「暗いところを明るく」、「暗いところを暗く」といった調整が可能。中間調や全体ではなく、ハイライトやシャドウを個別に調整する機能と考えられる。
上記に加えて、「背景のぼかし」、「動き」という設定項目も用意。前者は絞り値、後者はシャッター速度を制御できる。またライブガイドには、「撮影のヒント」を表示させる機能もある。花、ペット、子ども、料理などの撮り方について、テキストや作例で説明する内容。
E-PL1(ホワイト) |
E-PL1(シャンパンゴールド) |
E-PL1(シャンパンゴールド) |
E-PL1(ブラック) |
アートフィルターは、「ポップアート」、「ファンタジックフォーカス」、「ラフモノクローム」、「トイフォト」、「ジオラマ」をE-P2から継承。「デイドリーム」、「ライトトーン」、「クロスプロセス」を省略した一方で、E-P2とE-P1にない新アートフィルター「ジェントルセピア」を搭載した。
「ジェントルセピア」は、単純に色味をセピア調に変えただけでなく、シャドウ部を落とすと同時にコントラストを穏やかにするなどの調整を施しているという。「落ち着いた高級感ある印象を表現した」という。
もちろんジェントルセピアは、アートフィルター動画でも利用可能。再生時30fpsの15fps記録になる。
ジェントルセピアを除くと、基本的な動画記録機能はE-P2およびE-P1と同等。最大1,280×720ピクセル/30fpsのHD動画を記録できる。圧縮方式はMotion JPEG。音声はリニアPCM。ただしステレオ録音に対応するE-P2/E-P1と異なり、内蔵マイクはモノラルとなっている。なおE-P2と同様、ホットシュー後ろのアクセサリーポートを利用することで、別売のマイクアダプター(2月下旬発売のSEMA-1に同梱)が使用できる。
初搭載の動画専用ボタンには、動画記録開始だけでなく、液晶バックライトの点灯/消灯、AEL/AFLなど、別の機能を割り当てられる。
透視イメージ。ポップアップストロボ用のバネが見える | SDHC/SDメモリーカードスロットを備える |
E-P2に続き、外付けEVFの「VF-2」を装着できる |
ホットシュー後ろにアクセサリーポートを搭載。ここにVF-2やマイクアダプターを装着する |
■内蔵ストロボはワイヤレス多灯コントロールに対応
内蔵ストロボはポップアップ式で、ガイドナンバーは7(ISO100)。±3EVの範囲で調光補正が可能で、0.3/0.5/0.7/1.0EVステップを選択できる。3コマのフラッシュブラケット機能も搭載。なお、同じくポップアップ式の内蔵ストロボを採用するパナソニックの「LUMIX DMC-GF1」は、ガイドナンバー6相当(ISO100)となっている。
フォーサーズシステム準拠のE-3などと同じく、内蔵ストロボは独自の「ワイヤレスRCフラッシュシステム」に対応。クリップオンストロボのFL-50RやFL-36Rと組み合わせることで、最大3グループのTTL多灯システムを組める。
ポップアップ式のストロボを内蔵。レンズはM.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8 |
そのほかの機能はE-P2をほぼ踏襲。撮像素子は有効1,230万画素の4/3型ハイスピード Live MOS センサーで、引き続き撮像センサーシフト式の手ブレ補正や、スーパーソニックウェーブフィルターを備えている。レンズマウントはマイクロフォーサーズマウント。
液晶モニターは2.7型約23万ドット。外付けEVFのVF-2も利用できる。記録メディアはSDHC/SDメモリーカード。電源はE-620、E-P2、E-P1などと同じBLS-1を使用。撮影可能枚数は約290コマ。
i-FINISH、追尾AFといったE-P2からの機能も装備。HDMI出力端子も備えている。また、同社のコンパクトデジカメ春モデルと同様、付属ソフトが「OLYMPUS Master 2」から「[ib]」になる。RAW現像も[ib]で行なえる。
本体サイズは114.6×41.5×72.2mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約296g(本体のみ)、約344g(CIPA準拠、付属充電池およびメモリーカード含む)。
■ボディジャケットやインナーケースも
E-PL1専用の本革フロント&ボディケース「CS-13FBCBLK」(ブラック)と「CS-13FBCWRD」(ワインレッド)は、上下分割式の速写ケーススタイル。M.ZUIKO DIGITAL ED-14-42mm F3.5-5.6、またはM.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4-5.6をボディに装着したまま収納できる。
価格は9,450円。発売は3月5日。
CS-13FBCBLK(ブラック) | CS-13FBCWRD(ワインレッド) |
ボディ底部と側面を保護する本革ボディジャケットもラインナップ。「CS-17BWHT」(ホワイト)、「CS-17BBLK」(ブラック)、「CS-17BBRW」(ブラウン)を用意する。
価格は5,670円。発売時期は3月中旬。
CS-17BWHT(ホワイト) | CS-17BBLK(ブラック) |
CS-17BBRW(ブラウン) |
■マイクロフォーサーズ初の純正防水プロテクター
E-PL1専用の防水プロテクター「PT-EP01」も3月5日に発売。価格は7万4,550円。
耐圧水深は40m。従来のデジタル一眼レフカメラ用の防水プロテクターに対し、約47%減の重量1,100gを実現。大幅な小型軽量化を実現したという。背面液晶モニターを見ながらの撮影のほか、E-PL1にVF-2を装着した状態での使用も可能。
また、フォーサーズ用の同社従来品と同様、2灯用の光コネクターを装備。水中専用ストロボ「UFL-2」(2008年8月発売、8万850円)を装着できる。
E-PL1はシーンモードとして、水中ワイドと水中マクロを搭載。加えてE-PL1の録画ボタンには、シーンモードの水中ワイドと水中マクロの切替を割り当てられる。
E-PL1専用の防水プロテクター「PT-EP01」(7万4,550円) |
PT-E01をE-PL1に装着した状態 |
水中専用ストロボ「UFL-2」との組み合わせ例 |
さらにPT-EP01の発売に合わせて、オリンパスでは次の製品を用意する。
まず、M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6用として、マクロレンズアダプター「PMLA-EP01」(5,775円)、ズームギヤ「PPZR-EP01」(3,675円)、反射防止リング「POSR-EP01」(3,675円)を3月5日に発売。
M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6用マクロレンズアダプター「PMLA-EP01」(5,775円) | M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6用ズームギヤ「PPZR-EP01」(3,675円) |
M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6反射防止リング「POSR-EP01」(3,675円) |
4月下旬には、M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4-5.6用のズームギヤPPZR-EP02(3,675円)、反射防止リング「POSR-EP02」(3,675円)を発売。加えてハンドストラップ「PST-EP01」もラインナップする。赤、青、オレンジの3製品とも価格は2,520円。
ハンドストラップ「PST-EP01」(各2,520円) |
■主な仕様
E-PL1 | E-P2 | E-P1 | |||
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撮像素子 | 形式 | 4/3型ハイスピード Live MOS センサー | |||
サイズ | 17.3×13mm | ||||
有効画素数 | 1,230万 | ||||
防塵対応 | スーパーソニックウェーブフィルター | ||||
手ブレ補正 | 静止画 | 撮像センサーシフト式 | |||
動画 | 電子式 | ||||
感度 | オート | ISO200〜3200 | ISO200〜6400 | ||
マニュアル | ISO100〜3200 | ISO100〜6400 | |||
連写性能 | 約3コマ/秒 | ||||
最高シャッター速度 | 1/2,000秒 | 1/4,000秒 | |||
液晶モニター | サイズ | 2.7型 | 3型 | ||
ドット数 | 約23万 | ||||
動画記録 | 記録方式 | AVI Motion JPEG | |||
最大記録解像度 | 1,280×720 | ||||
内蔵ストロボ | ○ | - | |||
ライブガイド | ○ | - | |||
i-FINISH | ○ | - | |||
外部EVF対応 | ○ | - | |||
HDMI | タイプC | ||||
使用電池 | BLS-1 | ||||
本体サイズ(mm) | 幅 | 114.6 | 120.5 | ||
奥行き | 41.5 | 35 | |||
高さ | 72.2 | 70 | |||
本体重量(g) | 約296 | 約335 |
2010/2/3 15:09