キヤノン、1,800万画素CMOS搭載の「EOS Kiss X4」
EOS Kiss X4 |
キヤノンは、フルHD動画記録に対応したエントリー向けデジタル一眼レフカメラ「EOS Kiss X4」を2月26日に発売する。価格はオープンプライス。
店頭予想価格はボディのみが9万円前後の見込み。「EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS」を同梱するレンズキットは10万円前後、レンズキットの内容に加えて「EF-S 55-250mm F4-5.6 IS」をセットにしたダブルズームキットが13万円前後、新たに「EF-S 18-135mm F3.5-5.6 IS」をセットにしたレンズキットは13万円前後の見込み。
2009年4月発売の「EOS Kiss X3」の後継モデル。画素数を従来の有効1,510万画素から約1,800万画素に引き上げたほか、液晶モニターをアスペクト比3:2の3型ワイド約104万ドットとした。フルHD動画撮影機能は30p/25p/24pに対応。新たに外部マイク端子を搭載した。
なお、EOS Kiss X3は販売を継続するという。
より丸みを帯びたシェイプとなった | 背面。ライブビュー・動画撮影ボタンとクイック設定ボタンを新設した |
モードダイヤルは白抜きに変更。発光禁止モードの位置が中央寄りに移動した | 底面。左手の当たる位置にラバーを採用 |
側面の端子カバー内に外部マイク端子を搭載 | 記録メディアスロットはSDXCメモリーカードに対応 |
有効1,800万画素のCMOSセンサー |
撮像素子は有効約1,800万画素CMOSセンサーを搭載。センサークリーニングを引き続き利用できる。最大記録解像度は5,184×3,456ピクセル。感度はISO100~6400。拡張でISO12800も利用できる。EOS Kiss X3は常用ISO100~3200、拡張で6400と12800に対応していた。
また、応用撮影ゾーンでISOオートを利用する際に感度の上限設定が可能になり、ISO400、ISO800、ISO1600、ISO3200、ISO6400から選択可能になった。映像エンジンは引き続きDIGIC4を搭載する。
本体背面のカーソルキー左上に「クイック設定ボタン」を新設。液晶モニターを見ながら十字ボタンや電子ダイヤルで設定項目を操作できるようになった。
測光システムは、同社のデジタル一眼レフカメラ「EOS 7D」(2009年10月発売)が採用する63分割デュアルレイヤー測光センサーを搭載。露出補正幅は±5段に拡大した。
■フルHD動画撮影機能を強化
DIGIC4 |
動画機能「EOSムービー」の仕様を強化した。マニュアル露出が可能になり、フルHD録画時のフレームレートも30p/25p/24p(X3は20fpsのみ)から選択可能になったほか、HD動画とSD動画は60pの記録に対応した。外部マイク端子も搭載する。
記録解像度とフレームレートは1,920×1,080ピクセル(30p/25p/24p)、1,280×720ピクセル(60p/50p)、640×480ピクセル(60p/50p)。
センサー中央部の640×480ピクセルのみを記録し、約7倍の望遠効果を得ることができる「動画クロップ」にも対応。フレームレートは通常の640×480ピクセルと同じく60pもしくは50p。
記録形式はMOV(H.264)。ファイルサイズはフルHDおよびHDで約330MB/分、640×480ピクセルで約165MB/分。
動画撮影中にシャッターボタンを押すことで静止画を撮影できる機能も引き続き搭載する。静止画撮影を行なった場合に動画撮影が一時中断する仕様に変わりはない。
音声は内蔵のモノラルマイクおよび外部ステレオマイク端子(3.5mmステレオミニジャック)から収録する。記録形式はリニアPCM。
■ライブビューボタンを新設
バッテリーグリップ「BG-E8」を装着したところ |
本体背面、ファインダー右下の位置にライブビュー起動/動画撮影ボタンを新設した。静止画のファインダー撮影時にはライブビューが起動し、動画撮影モード使用時は動画記録を開始する。
ライブビュー撮影は簡単撮影ゾーンを含む全モードで利用可能になった。「ライブモード」、「顔優先ライブモード」、「クイックモード」を備える。
また、顔検出機能を備えた 「オートライティングオプティマイザ」も引き続き搭載。高輝度側の白トビを軽減する「高輝度側・階調優先」も利用できる。周辺光量自動補正機能も引き続き搭載する。
ファインダーはペンタミラー式。視野率約95%、倍率約0.87倍、アイポイント約19mmでEOS Kiss X3と同様。AFフレームは9点。最高シャッター速度は1/4,000秒。シンクロ速度は1/200秒。ガイドナンバー13(ISO100)のストロボを内蔵する。
連続撮影速度は約3.7コマ/秒。連続撮影コマ数はJPEGのラージ/ファインで約34枚、RAWで約6枚、RAW+JPEGで約3枚。画素数の増加に伴い、連続撮影コマ数はEOS Kiss X3より減少した。
液晶モニターは3型104万ドットの「ワイドクリアビュー液晶」。アスペクト比を従来の4:3からフル画素での撮影画像と同じ3:2に変更した。
記録メディアはSDXC/SDHC/SDメモリーカードに対応。無線LANメモリーカード「Eye-Fi」への対応も強化した。転送中にオートパワーオフを行なわない従来の仕様に加え、転送中やエラーの状況を液晶モニターに表示する。
バッテリーは大容量になった「LP-E8」に変更。CIPA準拠の撮影枚数はファインダー使用時で約440枚、ライブビュー撮影で約180枚。バッテリーの変更に伴い、バッテリーチャージャー「LC-E8」(5,000円)、ACアダプターキット「ACK-E8」(7,500円)、バッテリーグリップ「BG-E8」(1万6,000円)を新たに発売する。
また、リモートコントローラーも新たに2秒レリーズと通常レリーズの切り替えが可能になった「RC-6」(2,500円)をラインナップした。なお、RC-6は4月中旬に発売する。
本体サイズは128.8×75.3×97.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は本体のみ約475g、撮影時約530g。
新しいバッテリー「LP-E8」 | バッテリーチャージャー「LC-E8」 |
ACアダプターキット「ACK-E8」 | リモートコントローラー「RC-6」 |
EOS Kiss X4 | EOS Kiss X3 | EOS 7D | ||
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発売時期 | 2010年2月 | 2009年4月 | 2009年10月 | |
店頭価格(発売時、ボディのみ) | 9万円前後 | 19万円前後 | ||
撮像素子 | タイプ | CMOS | ||
サイズ | APS-Cサイズ相当(22.3×14.9mm) | |||
有効画素数 | 1,800万 | 1,510万 | 1,800万 | |
最高感度 | 通常設定 | ISO6400 | ISO3200 | ISO6400 |
拡張設定 | ISO12800 | |||
映像エンジン | DIGIC4 | DIGIC4×2 | ||
ダスト対策 | センサークリーニング | |||
ライブビュー | ○ | |||
EOSムービー | 最大解像度 | 1,920×1,080 | ||
フレームレート (最大解像度時) | 30p/25p/24p | 20fps | 30p/25p/24p | |
ファインダー | ペンタ部 | ペンタミラー | ペンタプリズム | |
視野率 | 約95% | 約100% | ||
倍率 | 約0.87倍 | 約1.0倍 | ||
アイポイント | 約19mm | 約22mm | ||
位相差AF測距点 | 9点 | 19点 | ||
シャッター | 最高速度 | 1/4,000秒 | 1/8,000秒 | |
ストロボ 同調速度 | 1/200秒以下 | 1/250秒以下 | ||
連続撮影速度 | 約3.7コマ/秒 | 約3.4コマ/秒 | 約8コマ/秒 | |
液晶モニター | サイズ | 3型ワイド | 3型 | |
ドット数 | 約104万画素 | 約92万画素 | ||
記録メディア | SDXC/SDHC/SD | SDHC/SD | CF | |
内蔵ストロボ(ISO100) | GN13 | GN12 | ||
HDMI端子 | ○ | |||
外部マイク端子 | ○ | × | ○ | |
電源 | 使用電池(ボディ) | LP-E8 | LP-E5 | LP-E6 |
バッテリー グリップ | BG-E8 | BG-E5 | BG-E7 | |
撮影可能枚数 (CIPA準拠、ファインダー時) | 約440枚 | 約400枚 | 約640枚 | |
本体サイズ | 幅 | 128.8mm | 128.8mm | 148.2mm |
奥行 | 75.3mm | 75.3mm | 73.5mm | |
高さ | 97.5mm | 97.5mm | 110.7mm | |
重量(本体のみ) | 約475g | 約480g | 約820g |
2010/2/9 13:02