ニュース

青山裕企写真集「NEW SCHOOLGIRL COMPLEX」

写真家の青山裕企氏による写真集「NEW SCHOOLGIRL COMPLEX」が、11月28日(金)に徳間書店から発売された。価格は2,970円。

青山氏が2006年から継続して制作している作品シリーズ「スクールガール・コンプレックス」からの7年ぶりの新作。2013年には映画化もされている。

シリーズの出発点は、同氏が学生時代に抱えていた「同級生の女子と目を合わせたり、正面から会話を交わすことさえできず、今ではその顔すら記憶に残っていない」というコンプレックスにある。

制服の下に見える個性的な特徴や痕跡を、自身の妄想や欲望だけでなく、恐怖や畏れを含む個人的感情として捉え、写真表現へと昇華している。

完全撮り下ろしとなる「NEW SCHOOLGIRL COMPLEX」では、これまでの「青山と少女との距離感」から「少女同士の関係性」へと撮影の焦点を広げているという。

2006年から2021年にかけて撮影してきた「SCHOOLGIRL COMPLEX」は、いわば私のスクールガール(思春期の頃の女性に対する)・コンプレックスだったのですが、撮影および年を重ねることによって徐々に解消されていったように思います。2022年から撮影している本作「NEW SCHOOLGIRL COMPLEX」は、群れることによって起こる関係性の複雑さについて、女性たちのコンプレックスを通して描いてみようという試みなのです。

作家コメント

青山裕企プロフィール

1978年、愛知県名古屋市生まれ、東京都在住。2002年、自転車で日本縦断の旅を経て、世界2周の旅の道中で写真の道で生きることを決意する。2005年、筑波大学人間学類心理学専攻卒業後、上京して写真家として独立。2007年、キヤノン写真新世紀優秀賞受賞。2009年より写真集などの著書を120冊以上刊行(翻訳版も多数)。「スクールガール・コンプレックス」は、2013年に映画化。写真集は累計10万部以上のベストセラーとなる。時代のアイコンとなる俳優・アイドル・タレントの写真集の撮影を担当している一方で、「ソラリーマン」「スクールガール・コンプレックス」「少女礼讃」など、「日本社会における記号的な存在」をモチーフにしながら、自分自身の思春期観や少女・父親像などを反映させた作品を制作している。

飯塚直

パソコン誌&カメラ誌を中心に編集者として活動後、2008年からフリーに転向したフリーランスエディター。商業の大判プリンターから家庭用のインクジェット複合機、スキャナー、デジタルカメラなどのイメージング機器が得意。現在、1児の父。子供を撮影する望遠レンズと、高倍率コンパクトデジタルカメラの可能性を探っている。