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「Adobe Premiere Pro」に90以上の新エフェクトなど追加。GPUアクセラレーションで操作性向上も

アドビは9月10日(水)、動画編集ソフト「Adobe Premiere Pro」をアップデートした。バージョンは25.5。90種類以上のエフェクト、トランジション、アニメーションを追加したほか、タイムラインの操作性向上を実現した。

新バージョンでは、同社が買収したFilm Impact社のライブラリを、Adobe Premiere Proとシームレスに統合。それにより、追加費用無しで新しいエフェクトやトランジションなどが利用できるようになった。各種エフェクトにはエフェクトパネルからアクセスが可能。

トランジション、エフェクト、アニメーションは、カスタマイズによりグローやグリッチといった効果も適用できる。パラメーターを使ってゼロから調整することも可能だ。またGPUアクセラレーションの対応により、エフェクトなどドラッグ&ドロップですぐにリアルタイムで再生されるという。

ワンクリックでエフェクトやトランジションをプレビューできる「Surprise Me」ボタンを新設。まったく異なるバリエーションのエフェクトを作成できるとしている。

新しい万華鏡トランジションで光漏れが表現される様子
三脚撮影された映像に、手持ちで撮影しているかのような手ブレ効果を加えられる

GPUアクセラレーションの対応は、タイムラインの操作性向上にも寄与。クリップをドラッグしたり、リップル編集、ロール編集やレート調整など一般的な編集作業を行ったりする際にも、オーディオ波形が常に表示されるようにするなど変更を加えた。

オーディオの調整機能でもあるフェードハンドルは、複数を同時に追加、調整できるよになった。

このほか、以下の点が変更された。

  • NVIDIA Blackwell GPU上の10bit 4:2:2メディア(H.264とHEVCコーデックの両方)のハードウェアアクセラレーションにより、省ファイルサイズ・高画質なフォーマットでのパフォーマンスが向上。
  • Canon Cinema RAW Lightのハードウェアアクセラレーションにより、よりスムーズな再生と最大10倍の高速書き出しが可能になった。
  • ARRIRAW HDE(High Density Encoding)のサポートにより、オリジナルファイルサイズを60%に圧縮できるARRIRAWの再生が可能に。
  • テキストとキャプションのデフォルトフォントを設定できるようになった。
  • トラックのミュートとソロを切り替える新しいショートカットにより、キーボードからの作業がさらに速くなった。
  • エフェクトコントロールパネルでクリップの最後のフレームにキーフレームを追加しようとすると、次のクリップの最初に飛んでしまう動作を修正した
  • ハイエンドのカラーとフィニッシングワークフローに必要な16bit PNGファイルの読み込みが可能になった。
  • 整理に役立つ「シーケンスカラー」タブを導入し、ワークフローに視覚的なヒントを加えることが可能になった。
  • MKVのサポートも完全に書き直した。
本誌:宮本義朗