「第5回タムロン鉄道風景コンテスト」入賞作品展が開幕


 「第5回タムロン鉄道風景コンテスト 私の好きな鉄道風景ベストショット」入賞作品展が8日にそごう大宮店(埼玉県さいたま市)の3階特設会場で開幕した。会期は11月21日まで。開場時間は10時〜20時。入場無料。

 同コンテストは、鉄道の風景写真を対象に2012年6月1日~9月5日まで作品応募を受け付けていた。応募点数は6,211点、応募者数は1,701名といずれも前年を上回る結果となった。入賞作品展には87点を展示する。

 初日の8日午前にオープニングセレモニーを開催。同コンテストの大賞受賞者、審査委員、来賓、関係者が出席。テープカットなどを行なった。

左からそごう大宮店 店長の中條美彦氏、さいたま商工会議所 会頭の松永功氏、さいたま市 市長の清水勇人氏、さいたま市教育委員会 生涯学習部 部長の清水正直氏、株式会社タムロン代表取締役社長の小野守男氏

 大賞作品は一般の部が「確認車が往く」(静岡県沼津市、中野俊之氏)、小・中・高校生の部が「太陽が沈む前に」(福島県郡山市、遠藤嘉氏)。ユーモアフォト賞は「薄暑」(香川県東かがわ市、六車正竹氏)が受賞した。

さいたま市長の清水勇人氏が挨拶した各受賞者は賞状と副賞のタムロンレンズを受け取った

 さいたま商工会議所 会頭の松永功氏は、「大宮は新幹線、在来線、私鉄が集まる鉄道の要所。2012年6月23日に東北新幹線が大宮駅を始発として開業してから30周年を迎え、11月15日には上越新幹線が同じく30周年を迎える。同様に山形新幹線が20周年、秋田・長野新幹線が5周年を迎える記念すべき年でもある」と話した。

さいたま商工会議所 会頭の松永功氏

 また、「(同市の)鉄道博物館はオープン5周年を迎え、すっかり定着してきた。来場者数は年間100万人を超えている」、「地下鉄7号線(東京メトロ南北線と埼玉高速鉄道線の総称)を浦和美園から岩槻まで延伸する方向性について、5年後をメドに決定する。開業すれば、さいたま市に新しい鉄道風景が増える」とコメントした。

 続いて同コンテストの審査員を務める鉄道写真家の広田尚敬氏とフォトライターの矢野直美氏が総評を述べた。審査は1次から全ての応募作品を手に取って行なわれ、2日を要したという。

審査員の鉄道写真家 広田尚敬氏(左)とフォトライター 矢野直美氏(右)

 矢野氏は「皆さんの好きな風景や思いがあり、楽しさやバックグラウンドが見えてくる」

 広田氏は「写真は“何をどう撮るか”に尽きる」とし、作品から楽しさやバックグラウンドが見えてくるとコメント。応募総数の6,211点を「ロクニイイ」(6=6回目、次回コンテスト)にいい手応えを感じていると期待を語った。

 矢野氏は「今回の作品はいずれも楽しんで撮っているように見えた。展示作品の中には犬の顔を新幹線のノーズに見立てた写真があるが、そうした様々な作品が並ぶのもこのコンテストの楽しさ」とコメントした。

 タムロン代表取締役社長の小野守男氏は、第1回の3,741点から毎回応募総数が増えていることに触れ、「今回もレベルが高く、多くの作品が届いた。審査には1泊2日かかり、87点を選んだ」と話した。

タムロン代表取締役社長の小野守男氏

 今回の入賞作品展では、そごう大宮店の3階特設会場のほか、2階正面玄関わきにこれまでの大賞作品も展示していた。

3階特設会場の展示風景2階の正面玄関わきには、第1回から前回までの大賞作品を展示していた



(本誌:鈴木誠)

2012/11/8 16:26