富士フイルム、「“PHOTO IS”10,000人の写真展2012」の内覧会を開催
富士フイルムは19日、「“PHOTO IS”10,000人の写真展2012」の内覧会をフジフイルムスクエアで開催した。
同展は一般から募った銀写真プリントをメッセージつきで展示する参加型写真展。期間は7月20日のフジフイルムスクエアを皮切りに、11月4日まで全国の29都市で開催する。会場とスケジュールはこちらを参照されたい。
東京会場のフジフイルムスクエア | プリント部門の展示 |
富士フイルム株式会社 イメージング事業部長の山元正人氏は、プリントに対する同社の取り組みなどを説明。「今回で7回目を迎えることができ、年々定着してきた。“写真は絆、想いをつなぐ。”のテーマは、写真が撮る人と見る人の間をつなぐということ。写真は時間を超えて繋がる大切なものだ。それを多くの人に実感して欲しい。今回は写真として残していくことの大切さが伝わる作品が多い」と挨拶した。
富士フイルム株式会社 イメージング事業部長の山元正人氏 | 今回のテーマ |
応募者数は過去最高。年齢も幅広い | 会場を増やしたこともあって、来場者数も前回は過去最高だった |
話題の被写体が多かったという | 応募者の約半数はリピーターだ |
著名人やプロ写真家が選んだ作品の展示も |
こちらは著名人によるアルバム展。今回から手にとって見られるようにした。プライベートショットも多いとのこと |
会場で作品に対するメッセージを投稿すると、作者に届く「絆ポスト」も設けた |
東日本大震災で被災した宮城県の小学生が写ルンですで撮影した展示「小学生の眼」のコーナー |
また山元氏は、「東日本大震災で被災した写真を修復する“写真救済プロジェクト”を行なってきたが、最近の写真が少なく適切な写真メディアで保存されていないようだ。古い写真でもプリントが残っていれば救える。富士フイルムとしてまだまだやれることはあり、気軽に写真をプリントできるインフラを含むソリューションを提供していきたい」と話した。
富士フイルムイメージングシステムズ代表取締役社長の小島正彦氏は、「震災で財産としての写真の価値を再認識した。2011年秋以降はカラーペーパーの販売がかなりプラス基調になっている。ユーザーが写真の大切さに気づいたのではないかと考えている」とする一方で、「今はプリントレス派が多く、プリントビジネス業界としてのテーマ」と課題を示した。
そのため、インスタントカメラ「チェキ」でもう一度ブームを起こすことや、同社のデジタルカメラ「Xシリーズ」の画質を最大限に表現できるという「Xプリント」などに注力する。
富士フイルムイメージングシステムズ代表取締役社長の小島正彦氏 | 震災を経て、写真による絆が強まったとした |
情報としてだけではなく、財産としての写真の価値を訴求する | 震災以降、減少していたカラーペーパーの出荷は上向きだという |
プリントレス派に向けてさまざまなプリントの提案を行なう |
敬老の日に合わせて孫のフォトブックを祖父母に送るキャンペーンも行なう。「子育てママ層に訴求する。是非習慣化したい」(小島氏)と新規顧客の開拓も目指す | 会場内にはフォトブックの展示コーナーも |
画像の入ったデバイスや記録メディアを持参すればフォトブックを無料で作成できるコーナーも設けた | フォトブック以外にもさまざまなプリントの提案を示していた |
展示された作品をポストカードにするサービスも行なう | 同社のセルフプリント機プリンチャオEx3がiPhoneやAndroid端末に対応したこともアピールしていた |
チェキは1998年発売。当時は女子高生が火付け役になり、爆発的ヒットになったという。チェキブームの再来に向けて展開を強化する | 会場にはチェキで撮影してデコレーションができる体験コーナーを設けた |
チェキのラインナップ | チェキのFacebookページも立ち上げた |
同社がYouTubeで公開してるチェキのCMも公開した |
Xシリーズにも力を入れるという。会場にはハンズオンコーナーを設けた | 既報の通りだが、新レンズ投入についても大きくアピールしていた |
Xプリントはこれまで「X100プリント」として展開していたものを、Xシリーズの他の機種でも利用できるようにしたもの。職人が1枚ずつ手焼きで行なう銀写真プリントで、8月に正式発表する。ペーパーの種類なども従来より増えるという。
Xプリントを参考展示した | プリントの証明書が付属する |
Xプリントの例 | プリントにカメラの機種名を入れることができる |
FUJIFILM X-Pro1による大判のプリントも展示してあった |
なおプリントを持ち運んで楽しむ写真グッズ「LALA PHOTO」のプロモーションとして、会場でアンケートに答えると写真が入るミニメモ帳(数量限定、先着順)をプレゼントする。
会場にはLALA PHOTOのコーナーも用意する | プレゼントされるミニメモ帳。2Lサイズのプリントを表紙にできる |
写真館向けには七五三と成人式のPRポスター展開を行なうとしている |
2012/7/20 00:00