ソニー、初の有機ELタッチパネル搭載「サイバーショットDSC-TX100V」

~フルHDの60p記録にも対応

 ソニーは、スライドカバーを採用したスリムタイプのコンパクトデジタルカメラ「サイバーショットDSC-TX100V」と「サイバーショットDSC-TX10」を3月4日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格はDSC-TX100Vが4万5,000円前後、DSC-TX10が4万円前後の見込み。

 いずれも海外では6日に発表済のモデル。今回、国内での正式発売が決まった。

DSC-TX100V

 コンパクトデジタルカメラとしては世界初という動画の60p記録に対応したモデル。60p記録は「PSモード」で行ない、解像度は1,920×1,080ピクセルのみ選択可能。記録形式はAVCHDで、60p記録時のビットレートは28Mbpsとなる。低照度撮影時の動画画質を大幅に改善したのも特徴という。60p記録では、1つのフレームが1,920×1,080ピクセルの解像度を持つため、静止画に切り出した際にも高画質な点もメリットだとする。

DSC-TX100V(レッド)DSC-TX100V(ブラック)
DSC-TX100V(シルバー、ソニーストア限定モデル)

 撮像素子は1/2.3型有効1,620万画素裏面照射型CMOSセンサー「Exmor R」。最大記録解像度は4,608×3,456ピクセル。感度はISO125~3200。シーン自動認識機能「プレミアムおまかせオート」も利用可能。本体にGPS機能と電子コンパス機能を内蔵するほか、近接無線転送技術「Transfer Jet」にも対応する。

 レンズは35mm判換算の焦点距離25-100mm、F3.5-4.6の4倍ズーム。カールツァイス「バリオ・テッサー」銘を冠する。最短撮影距離は広角端で約1cm、望遠端で約50cm。光学式手ブレ補正機構を搭載する。「背景ぼかし」モードも採用した。

 モニターにはソニーで初めてとなる有機ELパネルを採用した。約122.9万ドット相当の3.5型ワイドで、静電式タッチスクリーンとなっている。コントラスト比1万:1以上。NTSC比100%超の色域を有するという。液晶モニターに比べて0.1ms以下の高速応答を実現。さらに、同社製デジタルフォトフレームでも採用している「True Black」を使用した。パネルとカバーの隙間を埋めることで屋外でも見やすくなったとしている。

 新3D撮影モード「3D静止画」も搭載。シャッターボタンを1度押すだけで、撮影画像をカメラが自動的に分析して3D画像を生成する。これまで難しかったというマクロ時の3D撮影も可能になったという。加えて従来からの「3Dスイングパノラマ」や「スイングマルチアングル」も搭載している。

 記録メディアはメモリースティックPRO-HGデュオ/PROデュオ/デュオ、SDXC/SDHC/SDメモリーカード。電源はリチウムイオン充電池「NP-BN1」。サイズは97×58.5×17.8mm、バッテリーと記録メディアを含む重量は約147g。

DSC-TX10

 DSC-TX100Vとの主な機能の違いは表示モニター、動画撮影性能、タフネス性能。DSC-TX100Vが約122.9万ドット相当の3.5型有機ELパネルを搭載するのに対して、DSC-TX10は約92.1万ドットの3型ワイド液晶モニターとなっている。また、DSC-TX10のみ水深5mで60分間撮影できる防水機能、防塵性能、1.5mからの耐衝撃機能、-10度の耐寒性能を備える。

DSC-TX10(シルバー)DSC-TX10(ブラック)
DSC-TX10(ピンク)DSC-TX10(ブルー)
DSC-TX10(グリーン)

 動画記録はほかのサイバーショット2011年春モデルと同様の「FXモード」(1,920×1,080ピクセル、60i、24Mbps)が最高画質の記録モードとなっている。

 そのほか、撮像素子やレンズなどはDSC-TX100Vと共通。サイズは95×56.1×17.9mm、バッテリーと記録メディアを含む重量は約133g。




(本誌:武石修)

2011/1/13 17:09