タムロン、写真関連事業は上期で過去最高の売上に

~通期予想も上方修正

 株式会社タムロンは4日、平成22年12月期の連結中間業績を発表した。売上高は255億9,800万円(前年同期比18.2%増、以下同)、営業利益は23億4,100万円(前年同期は2,900万円の赤字)、純利益は16億1,000万円(前年同期は6億7,700万円の赤字)だった。日本、米国、欧州、アジアにおけるデジタルカメラ市場の好調を受けて黒字転換した。

 写真関連事業は売上高152億8,200万円(23.4%増)、営業利益19億2,500万円(102.5%増)。自社ブランドの主力である高倍率ズームレンズが売上を牽引したほか、大口径標準ズームレンズも好調を維持した。OEM関連も大幅な増収となった。上期の実績としては過去最高の売上高を達成している。

 レンズ関連事業は売上高65億2,300万円(12.6%増)、営業利益9億8,100万円(前年同期は2億9,300万円の赤字)。コンパクトデジタルカメラ市場の回復により中、高級機種向けレンズユニットの売上が増した。また、原価低減効果や製品ミックスの改善などで大幅な増益となった。

 特機その他事業は売上高37億9,200万円(9%増)、営業利益4億2,100万円(69.4%増)。主にCCTVカメラ用レンズが設備投資などの回復にともなって増収となった。

 通期の見通しについては、海外経済の持ち直しなどで緩やかな回復基調になるとの見方から上方修正を行なった。売上高は当初予測から60億円増の590億円(前年比18.3%増)、営業利益は8億円増の54億円(前年比135.3%増)、純利益は9億円増の35億円(前年比444.7%増)を見込む。




(本誌:武石修)

2010/8/5 15:35