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【CP+2024】カメラバッグの参考出品と新製品からピックアップ

2月22日(木)〜2月25日(日)まで開催された「CP+2024」の各社ブースなどで見かけた、カメラバッグの新製品についてピックアップする。

ハクバの「ゴッドウィンシリーズ」

ゴッドウィン リアゲートバックパックL

ハクバ写真産業が展開するハイエンドのバッグシリーズ「GW-PRO」の“GW”の語源でもあるゴッドウィン(GODWIN)シリーズが参考出品されていた。位置付けはGW-PROとプラスシェルシリーズの中間で、GW-PROより手頃な3〜4万円に価格を抑えつつ、“カメラバッグらしい収納力”がウリのシリーズになるという。夏頃に発売予定とのことだった。

バックパックには前面開きと背面開き(リアゲートとフロントゲート)の2通りがあり、それぞれMサイズとLサイズを予定。あくまで参考出品アイテムの仕様だが、Lサイズはプロ用カメラ2台+交換レンズ5本とアクセサリー、16インチノートPCなどが収納目安。容量28L・約2,300gと記載されていた。レインカバーも付属。

中仕切りが豊富に付属
このバッグとは直接関係ないが、「くびの負担がZEROフック」を横向きに取り付けて、バックパックとショルダーバッグを同時に持つ際のサポートに使うアイデアを学んだ

「ゴッドウィン ショルダーバッグ」は、大容量かつ小物用ポケットも充実させたというモデル。サイドポケットは着脱可能。容量約25L・重量約2,300g。

ゴッドウィン ショルダーバッグ

「ゴッドウィン レンズバックパック」は、600mm F4+テレコンや1200mm F8を装着した状態のカメラを収納できるというモデル。側面のデッドスペースをサイドアクセスで活用できるようになっている。内部の背中側には10.5インチまでのタブレットPCも入るそうだ。外寸は32×70×26cm。

ゴッドウィン レンズバックパック

また、風景写真家 瀬尾拓慶さんが監修したカメラバッグも参考出品。自動車の助手席シートに固定するための仕組みなど、様々な工夫が凝らされている。商品化は未定だそうだ。

瀬尾拓慶さん監修のカメラバッグ

バックパックを立てて地面に置き、広げたフラップ部分を使って作業を行うことを想定。そのためフラップはセミハードケースのような硬さがあり、簡易的なテーブルとして機能する。前面に取り付けられたキャリーカートの底部にあるような脚は、バッグ自体が地面で汚れないための脚でもあり、持ち運ぶ際のグリップハンドルにもなる。

また、内部の仕切り板はトレーのような形状で、中身が飛び出さないように配慮。ヘッドライトホルダーを備えたポーチをベルクロでバッグ内部に取り付けることにより、手元作業用のライトにできるという工夫も盛り込まれた。

頭に巻くヘッドライトを、手元の照明に使えるアイデア

シンクタンクフォトの新モデル

バックライト スプリント

銀一ブースに展示されていたのが、シンクタンクフォトの「バックライト スプリント」。“フォトデイパック”という位置付けで、収納目安は望遠ズームを装着したカメラ1台+交換レンズ5本ほど、もしくは超望遠単焦点レンズを装着したカメラ1台。腰ベルトはフックで着脱できる仕組みになっていた。色は写真のグレーのほか、グリーンもある。

トラベル向けにも展開するワンダード

トランジット キャリーオン ローラー

近年、いわゆるカメラバッグブランドが“トラベル”を冠したモデルを相次いでリリースするようになってきた。ワンダードからも新しく2モデルが登場する。

「トランジット キャリーオン ローラー」は、2輪タイプのローリングケース。カメラ収納用のインナーが付属するタイプもあり、収納スペースの半分ほどのクッションボックスが用意される。

エッセンシャルプラスカメラキューブ付き
ダブルジッパーのジッパープルは、2つを組み合わせて簡易的なロック機構に

「トランジット トラベル バックパック」は、35Lと45L(いずれも拡張時)を各2色で展開。こちらも内部に脱着式のカメラキューブが取り付けられており、スペースの半分ほどにカメラ機材を入れられる。

トランジット トラベル バックパック 45L
トランジット トラベル バックパック 35L
エッセンシャルプラスカメラキューブ付き

f.64の追加モデル

参考出品の小型トート

エツミブースに、f.64の参考出品2モデルがあった。小型のトートタイプは、サイズなどをこれから調整する可能性もあるとのことだが、f.64らしいタフなルックスと、丸みのあるシェイプの融合が新鮮だった。程よい長さの手持ちハンドルがあり、ショルダーストラップも付属。背面をキャリーケースのハンドルにも通せるなど、f.64ブランドとして新しさを感じる。車の助手席に置いて、撮影を兼ねたドライブ旅に連れ出したいと感じた。

もう一つの参考出品「LPX」は、超望遠ズームレンズを装着したカメラを想定した縦長のカメラバッグ。左右にポーチが備わっており、抜群の収納力と機動力が特徴だという。

LPX

バンガードより、ポーチを一体化するカメラバッグ

VEO CITY 3-in-1 バックパック
収納部分はオーソドックスな構造で、リアゲート式
背中が当たる部分には、空気を多く含むクッションが採用されており、蒸れを防ぐ

ガードフォースジャパンが扱うバンガードの新製品として、「VEO CITY」シリーズが展示されていた。中でも注目したのが“3 in 1”を謳うタイプで、いわゆるガジェットポーチのようなサイズの小物入れを一体化できる仕組み。バックパックであればポーチだけ体の前に持ってきたり、ショルダーバッグであれば手回り品だけ分離して持ち出せるようにするなど、使い方のアイデアが広がる。

VEO CITY 3-in-1 ショルダーバッグ
ショルダーバッグのポーチは、ジッパーで一体化している

ビリンガムの大型シリーズに新モデル

ビリンガムを自由に試せる展示会は今年も盛況だった

CP+会場外だが、オリエンタルホビーによる「ビリンガム展示会」からもレポートしたい。定番のハドレーシリーズがライカ向けとするなら、こちらはより大柄なカメラに適した5シリーズに属する新モデル「225 MKII」が登場。販売価格は税込7万8,100円。

225 MKII(左)、225(右)。ストラップの太さ、背面のスーツケースハンドル用ストラップの有無が外観上の違い

従来モデル225のアップデート版として細部を変更。ショルダーストラップと、それに伴ってショルダーパッドが幅広になっている。加えて背面にはスーツケースのハンドルに通せるストラップが備わり、内部では着脱式のレンズサポート(着脱式)が標準付属品となった。外観イメージを踏襲したまま、細部を現代的にアップデートしているのは、ビリンガムのルックスを好むファンにとって嬉しいポイントだろう。

ヴォータンクラフトの小型レザーバッグ

同じくオリエンタルホビーの扱うヴォータンクラフトから、レザー素材の小型カメラバッグ「パイロット レザー」が登場。2Lと3.5Lがあり、近日発売・4万円前後とのこと。

同ブランドはしばらくナイロン製カメラバッグのリリースが続いた印象だが、再びレザーバッグが登場。腕時計の交換用レザーストラップから始まった同ブランドらしく、相変わらずのリッチな素材感で、手にした来場者は価格帯に納得していたようだ。手前のストラップも発売予定。

本誌:鈴木誠