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サイトロンジャパン、天体望遠鏡「Founder Optics」など取り扱い開始

天体望遠鏡 FOT106

株式会社サイトロンジャパンは、「Founder Optics」(台湾)と4月に日本総代理店契約を締結。5月23日より、日本における同ブランドの天体望遠鏡および、関連アクセサリーなど、全22製品の販売を開始する。

Founder Opticsは、光学製品の製造に半世紀以上の経験をもつという台湾の光学メーカー。高精度の機械加工プロセスと組み立て技術、厳しい品質管理のもと、天体望遠鏡などを製造しているという。

Founder Optics 天体望遠鏡「FOT」シリーズ

有効径86mmで焦点距離560mmの「FOT86」と、有効径106mmで焦点距離636mmの「FOT106」の2種類をラインナップする。店頭予想価格は、FOT86が税込25万円前後、FOT106が税込40万円前後。

同シリーズは、「SFPL53」と「SFPL51」の2枚のEDレンズを含めた3枚のレンズを分離して配置した設計の屈折式鏡筒。

眼視観測だけでなく、付属の専用フィールドフラットナーを利用することで天体撮影にも活用できる。

フォーカサーは、ラックピニオン式を採用。ボールベアリングを使用した構造によりスムーズに動作。また、1:11の減速装置を装備しており、精密なピント調節が可能となっている。

ドローチューブ径は、「FOT106」が68.6mm、「FOT86」が50.8mm。繰り出し長は95mmあり、アクセサリーの取り付けにも余裕をもって対応できるという。

また、繰り出し長を示す目盛を備えるほか、フォーカサー回転機構も装備する。

「FOT106」ではさらに、接眼部回転機構も装備。接眼部に取り付けたアクセサリーを簡単に回転させることが可能。

フードは収縮式を採用している。

専用フィールドフラットナーとカメラアダプターリング2種(M42、M48)、鏡筒バンド、幅狭ドブテイルバー(底幅約44mm)を付属する。

なお、光軸テストとロンキーテストを行ったうえで出荷され、製品には品質証明書が付属するという。

FOT86の主な仕様

  • 有効径:86mm
  • 焦点距離:560mm
  • 口径比:F6.5
  • レンズ構成:エアスペース型3枚構成(EDレンズ2枚含む)
  • バックフォーカス(鏡筒後端から):195mm(ドローチューブ、接眼部アダプター類含まず)
  • フィールドフラットナーバックフォーカス:55mm(M42、M48カメラアダプターのカメラ取付面から)
  • イメージサークル:44mm(フィールドフラットナー使用時)
  • フォーカサー:50.8mm(ラックアンドピニオン式)
  • 全長:456mm(フード収納時)、545mm(フード伸長時)
  • 鏡筒直径:約90mm
  • 質量:約4.7kg(バンド、ドブテイルバー、ハンドル込み)

FOT106の主な仕様

  • 有効径:106mm
  • 焦点距離:636mm
  • 口径比:F6
  • レンズ構成:エアスペース型3枚構成(EDレンズ2枚含む)
  • バックフォーカス(鏡筒後端から):216mm(ドローチューブ、接眼部アダプター類含まず)
  • フィールドフラットナーバックフォーカス:55mm(M42、M48カメラアダプターのカメラ取付面から)
  • イメージサークル:44mm(フィールドフラットナー使用時)
  • フォーカサー:68.6mm(ラックアンドピニオン式)
  • 全長:557mm(フード収納時)、650mm(フード伸長時
  • 鏡筒直径:約113mm
  • 質量:6.7kg(バンド、ドブテイルバー、ハンドル込み)

0.8xレデューサー

焦点距離を0.8倍に縮め、口径比を明るくするレデューサー。店頭予想価格は税込2万円前後。

FOT86とFOT106での使用に最適化されているが、F5~F7の屈折式鏡筒にも使用可能(取り付けは50.8mm径バレル)。

レンズにはフルマルチコーティングが施されているという。

M42とM48カメラアダプターを付属。バックフォーカスは、M42とM48カメラアダプターのカメラ取り付け面から55mm。

ユニバーサル フィールド フラットナー

視野周辺の星像を改善する補正レンズ。店頭予想価格は税込1万8,000円前後。

「FOT86」に最適化されているほか、f/5~f/7の鏡筒にも使用可能(取り付けは50.8mm径バレル)。

カメラ取り付けネジ規格は、M42とM48。M42使用時は、付属のカメラアダプ
ターを使用する。

バックフォーカスは、M42とM48カメラアダプターの取り付け面から55mm。

レンズにはフルマルチコーティングが施されている。

ALIEN アイピース

惑星、月、ディープスカイを観察するために設計された、中~高倍率のアイピース。

3mm、5mm、6mm、9mm、12.5mm、14.5mmの6種類をラインナップする。店頭予想価格は、いずれも税込1万3,000円前後。

同焦点タイプとなっており、異なる焦点距離のアイピースに交換してもピントを合わせ直す必要はないという。

主な仕様

  • 焦点距離:3mm、5mm、6mm、9mm、12.5mm、14.5mm
  • アイレリーフ:20mm
  • 見かけ視界:55度
  • バレルサイズ:31.7mm
  • レンズ構成:7枚4群
  • コーティング:フルマルチコーティング
  • 材質:アルミ、ラバープロテクション
  • 質量:196g(3mm)、187g(5mm)、184g(6mm)、173g(9mm)、163g(12.5mm)、155g(14.5mm)

MARVEL アイピース

20mmのロングアイレリーフを採用した、見かけ視界80度の広視野アイピース。

4mm、6mm、9mm、14mm、20mmの5種類をラインナップする。店頭予想価格は、いずれも税込3万3,000円前後。

フルマルチコーティングが施されたランタン系ガラスレンズを採用し、明るくシャープでクリアな星像が得られるという。

主な仕様

  • 焦点距離:4mm、6mm、9mm、14mm、20mm
  • アイレリーフ:20mm
  • 見かけ視界:80度
  • バレルサイズ:31.7mm(4mm、6mm、9mm)、50.8mm(14mm、20mm)
  • レンズ構成:8枚5群(4mm、6mm)、8枚6群(9mm、14mm、20mm)
  • コーティング:フルマルチコーティング
  • 材質:アルミ、ラバープロテクション
  • 質量:553g(4mm)、575g(6mm)、563g(9mm)、586g(14mm)、554g(20mm)

31.7mm 天頂ミラー/50.8mm 天頂ミラー

31.7mm 天頂ミラー
50.8mm 天頂ミラー

99.99%以上の高反射率を有す誘電体コーティングにより、明るく低収差な像が得られるという天頂ミラー。

店頭予想価格は、31.7mm 天頂ミラーが税込1万5,000円前後、50.8mm 天頂ミラーが税込2万3,000円前後。

ツイストロック機構を採用しており、アイピースへと安定して装着できるという。

なお、50.8mm 天頂ミラーには、31.7mmアイピースホルダーが付属する。

EAF ブラケット

「FOT106」と「FOT86」に、ZWOのEAF(電動フォーカサー)を取り付けるためのブラケット。店頭予想価格は税込8,000円。

デュアルスレッドアダプター

デュアルスレッドアダプター FOT86+フラットナー用
デュアルスレッドアダプター FOT106+フラットナー用

望遠鏡接眼部と補正レンズのねじ込み固定時に、たわみやガタを軽減するためのアダプター。

鏡筒と補正レンズの組み合わせに応じて4種をラインナップする。

店頭予想価格

  • デュアルスレッドアダプター FOT86+フラットナー用:8,000円前後
  • デュアルスレッドアダプター FOT86+レデューサー用:8,000円前後
  • デュアルスレッドアダプター FOT106+フラットナー用:9,500円前後
  • デュアルスレッドアダプター FOT106+レデューサー用:9,500円前後

※価格はいずれも税込

飯塚直

(いいづか なお)パソコン誌&カメラ誌を中心に編集・執筆活動を行なうフリーランスエディター。DTP誌出身ということもあり、商業用途で使われる大判プリンタから家庭用のインクジェット複合機までの幅広いプリンタ群、スキャナ、デジタルカメラなどのイメージング機器を得意とする。