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【CES2022】ソニー、スポーツ試合をリアルタイムで仮想再現するトラッキングシステム

画像処理とAI技術を駆使 マンチェスター・シティFCとの実証実験も

公式YouTube動画より(以下同)

ソニーは1月5日、米国ラスベガスで開催されている「CES 2022」の同社特設サイトにて、同社およびグループ会社のホークアイイノベーションズ(以下、ホークアイ)のトラッキング技術「SkeleTRACK」に関する動画を公開した。

スポーツエンタテインメントの未来(Sony@YouTube)

ホークアイのトラッキング技術は、主にスポーツシーンなどにおいて審判の判定補助や、放送映像に試合データなどのビジュアル効果を追加するサービスとして展開されてきた。サッカーにおけるゴール判定や、テニスにおけるライン判定などスポーツの公平性に寄与するほか、データを可視化することで多くのスポーツリーグや放送業者をサポートしているという。

新たなトラッキング技術「SkeleTRACK」は、光学トラッキング技術とAI技術を駆使してデータを映像化し、仮想空間上で試合状況をリアルタイムに再現できるという。スポーツ判定において、仮想空間上に再現された状況を詳細に確認することが可能になり、スポーツの公平性や透明性を高められるとしている。また、試合データや選手の骨格データに至るまで詳細に捉えて可視化することで、戦術の進化などにも寄与するという。

また、この仮想空間はあらゆる視点からの視聴が可能としており、スタジアムのスタンド席から、あるいは選手の目線など、視聴者が“視聴体験をカスタマイズ”できる点も特徴としている。同社はSkeleTRACK技術について、高精度なリアルタイム画像処理の進化と、3次元のトラッキングテクノロジー、ソニーの放送機器の出力機能を組み合わせることで実現していると説明した。

本発表以前、ソニーは11月30日にイングランドのプレミアリーグに属するマンチェスター・シティFCとパートナーシップを締結。SkeleTRACK技術を利用したファン・エンゲージメント・プラットフォーム構築の実証実験を開始した。同クラブのホームスタジアム「エティハド・スタジアム」を仮想空間上に再現して、実世界と仮想空間を融合した“次世代のオンラインファンコミュニティ”の実現を目指すという。

仮想空間上にリアルに再現されたエティハド・スタジアム(イメージ)
仮想空間上に自分のアバターを作成できる
本誌:宮本義朗