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リコーイメージング、開発中のデジタル一眼レフカメラをファンイベントに参考出品

APS-C最上位モデル K-1系を思わせるスタイリング

リコーイメージング株式会社は9月21日、ファンイベント「PENTAX ミーティング 100周年スペシャル」において、予告通りKマウント採用デジタル一眼レフカメラを参考出品した。

「PENTAX ミーティング 100周年スペシャル」は、PENTAXファン向けに有料で設けられた立食パーティー形式のイベント。9月21日・22日の東京会場を皮切りに、以後、日本では札幌・東京・名古屋・大阪・福岡の5カ所で行われる。参加申し込みは8月20日で締め切られている。

参考出品されたのは、9月20日に開発が発表されたKマウント採用のデジタル一眼レフカメラ。

発売は2020年中、価格は未定。PENTAXブランドにおけるAPS-Cセンサー搭載の一眼レフカメラは、2017年2月発売の「PENTAX KP」以来となる。

ただし開発品を見た印象では、「PENTAX KP」というよりは、「PENTAX K-3 II」「PENTAX K-1」(およびMark II)を思わせるフォルム。それもそのはず、リコーによるとこの製品は、APS-Cセンサー搭載モデルの最上位モデルになるという。

K-3 IIよりも横幅が広く感じられる一方で、K-1をサイズダウンしたようなフォルム。上に尖ったペンタ部の造形や前に張り出したグリップの形状、ボディ上面に配置されたダイヤルなど、K-1を流れを汲むデザインが随所に感じられる。それでいて、思ったより小ぶりな印象も受けた。

マウント内部には一眼レフカメラにあるクイックリターンミラーが見える。また、マウント面の電子接点の数と配置は、K-3 IIなど既存モデルと変わらないように見える。ボディ内手ブレ補正を意味するSRロゴも健在だ。

背面で特筆すべきは、スティック状の操作部材が設けられていること。実現すれば、PENTAXのデジタル一眼レフカメラとして初めての装備となる。K-3 IIで左上部にあった再生モードボタンは右上部に移動。ファインダー下の部材はアイセンサーだろうか。

グリップはK-3 IIと類似のデザイン。斜め上を向いた前ダイヤルもおなじみのものだ。

K-3 IIやK-1と同様、電源レバーはシャッターボタン周りに配置。PENTAXならではのデジタルプレビューポジションも継承されるようだ。

内蔵ストロボは省略されいてるのだろうか。マウント周りにはおなじみのRAWボタンやAF/MF切り替えレバーが位置している。シンクロ端子カバーと思われる部材もある。

K-1系ボディをベースにした保守的なデザインではあるものの、それに好感を持つPENTAXファンも多いことだろう。今回は参考出品につき、短時間でのお披露目でかつ、実機に手に触れることができなかったのが残念だ。

「PENTAX ミーティング 100周年スペシャル」は、カメラメーカーのイベントとしては珍しく、有料制の立食パーティーだ。必然的にPENTAXへの想いが強い参加者が集う場であり、そこにこの製品を参考出品したリコーイメージングからは、「これからも一眼レフカメラを世に送り出していく」という強い意志を感じる。イベントの模様は後日お届けする予定だ。

本誌:折本幸治