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ソニーからサイバーショット3モデル ポケットサイズの光学28倍ズーム機
24-720mm相当 瞳AFや4K動画も
2018年10月26日 16:10
ソニーは、高倍率ズームレンズを搭載するコンパクトデジタルカメラ3機種を11月9日に発売する。価格はいずれもオープン。税別の店頭予想価格は「DSC-HX99」が6万円前後、「DSC-WX800」が5万円前後、「DSC-WX700」(ソニーストアなどWeb限定)が4万8,000円前後。
3機種とも、35mm判換算24-720mm相当の画角を得られる高倍率ズームレンズを搭載。光学ズーム倍率は28倍としている。同クラスの他社製品に比べ、より小型軽量である点をアピールする。
撮像素子は有効約1,820万画素の1/2.3型Exmor R(裏面照射型)CMOSセンサー。最高感度はISO6400(拡張設定)。画像処理エンジンはBIONZ X。
瞳AF、AF固定で最高約10コマ/秒の連写に対応する。画素加算のない全画素読み出しの4K動画や、HD/120pの動画記録も可能。
液晶モニターはセルフィー対応の180度チルト式。約92万ドット。
記録メディアはメモリースティックマイクロ/microSD。
通信機能はWi-Fi/NFC/Bluetoothに対応。
外形寸法と重量(バッテリー、記録メディア込み)は、HX99が102×58.1×35.5mm・約242g、WX800/WX700が101.6×58.1×35.5mm・約233g。
3機種の主な差違は次の通り。
HX99にあってWX800/WX700にないもの
・RAW記録
・ポップアップ式の内蔵EVF(OLED。約63万ドット)
・コントロールリング
・前面グリップ
WX800にあってWX700にないもの
・タッチパネル機能
なぜ30倍ではなく28倍?
今回の3機種は、35mm判の24-720mmに相当する画角を得られるズームレンズを搭載している。この24-720mmの数値から計算すると光学ズーム比は30倍だが、最新のCIPAガイドラインに基づいて計算した3機種のスペックは「28倍」となる。なぜなのか?
これまでカタログスペックとして表記されていたズーム倍率の数値は、「物理的な実焦点距離」(=物理的なもの)を基準にするメーカーと、「撮影可能な画角」(=デジタル処理を経たもの)を基準にするメーカーが混在していた。
2018年1月に制定されたCIPAガイドラインでは、2018年7月23日以降に発売となる製品において、レンズとイメージセンサーの物理距離を「実焦点距離」とし、光学ズームの倍率は実焦点距離の割り算で算出するよう規定した。理由は、レンズの歪曲特性によってスペック上の焦点距離表記からイメージする画角と実際の画角の間に乖離が生じる可能性があるからだという。
11月1日追記:記事初出時、ソニーへの取材に基づく解説文を加えていましたが、「適切でない情報を含んでいたことがわかった」と連絡を受けたため、該当部分を削除しました。