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「CP+2017」は若者・女性に向けた取り組みを強化

通路を歩きやすく 無料シャトルバスも改善

2月23日に開幕するカメラと写真のイベント「CP+2017」の事前説明会が開催された。一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)が主催し、一般社団法人日本写真映像用品工業会が協賛する。

2月23日(木)〜2月26日(日)の10時〜18時に開催(初日12時まではプレスタイム。最終日は17時まで)。会場はパシフィコ横浜とBankART Studio NYK。入場料は1,500円(Web事前登録で無料)。

CP+実行委員長の折原直人氏は、CIPAが2月1日に発表した「2017年カメラ等品目別出荷見通し」に触れ、2016年の総出荷が対前年比68.3%だったと紹介。熊本地震でデジタルカメラ主要部品大手の工場が被災し、夏の出荷が滞ったと分析。秋には部品供給が再開しはじめ、CP+2017を回復のきっかけにしたいとしている。

前回からの改善点

CP+2017は「一緒に行こう!」をキーワードとした。「これまでのCP+は中年男性やカメラマニア向けという印象だったが、少しでも変えたい。若い人や女性など、より幅広い人に楽しんでもらえるショーにしたい」(折原氏)と目標を掲げている。

取り組みとして紹介されたのは、家族連れでカメラを楽しんでいるイメージのポスターと、閉会の音楽を「蛍の光」から、歌い出しの歌詞で写真がモチーフになっている「愛を込めて花束を」(Superfly)に変更した点。

具体的な施策としては、前回の来場者アンケートで女性の回答にあったという「コンパニオン撮影の男性が多くてベビーカーが通れない」「通路が通りにくい」「列が長い」といった意見を取り入れた。ステージに来場客が集まることで通路に人が溢れると考え、ステージの設置に関して「通路から○メートル下げる」、「ブース奥行きの半分より後ろにする」といったルールを設け、出展社の協力も得て通路の確保を図ったという。

また、前回は大さん橋ホールに別会場を設けて無料シャトルバスを走らせていたが、マイクロバスでは輸送量が足りず不満の声があったという。そのため今回は立ち席にもできる大型のバスを用意して、メイン会場のパシフィコ横浜と、PHOTO HARBOUR(フォト・ハーバー)が行われるBankART Studio NYKを結ぶ。

前回のCP+2016の来場者数は6万7,792人。来場者数目標は「人数を追うより、新しい人に来てもらうことに重点を置く」として、前回同様の7万人とした。2月6日現在の出展社数は121社・団体、出展小間数は1,116(主催者ゾーン、メディアパートナー含む)。出展社数は減ったが小間数は最多だという。事前登録者数は2月6日現在で3万1,985名(前回同期比101.4%)。およそ会期5日前から駆け込みの事前登録が増えるという。

新しい施策、継続の人気イベント

また、新しい施策としてJ-WAVEのラジオ番組とタイアップ。24日(金)には写真をテーマとした4時間半の番組「ALL GOOD FRIDAY SPECIAL〜PHOTOGRAPHY NOW〜 supported by CP+」を放送する。CP+や写真をテーマとしたコーナーが用意され、会場からの生レポート、Instagramをテーマにしたトークなどが行われる予定。26日(日)14時からはLiLiCoさん、稲葉友さんが写真家の池田昌紀さんをゲストに迎えるトークショーも会場内で開催。

2階アネックスホール ホワイエでは、マガジンハウスのムックとのコラボイベント「#まみれ展」を開催。会場内に選りすぐりの写真が集まる。

「鈴木心写真館@CP+2017」は25日(土)・26日(日)に開催。事前申し込みの受け付けが始まっており、すでに定員を超しているため抽選となる。参加者には撮影した写真のA4プリントと画像データを進呈する。

APA(公益社団法人日本広告写真家協会)の学生限定セミナー「公募から就職までを考える」は、定員144名でCP+のWebサイトから事前受付中。広告業界の一流クリエイター、プロデューサーを講師に迎える点をアピールしている。CP+出展社へのアンケートで「写真を学ぶ学生に来てほしい」とのニーズが明らかになったため、運営側がAPAに打診した。

そのほか、各社技術者が登壇する「上級エンジニアによるパネルディスカッション」などのセミナー、前回より規模が増えた「アウトレットコーナー」、若い女性の比率が一番高かったという「CP+中古カメラフェア」なども行われる。

報道関係者向けのプレスルームを用意

2月25日(土)は、みなとみらい駅からのアクセスに注意

2月25日(土)は、周辺駅からの会場アクセスに利用されるクイーンズスクエア横浜の全店舗・全施設が休館し、全館に立ち入りできないと案内が出されている。

CP+実行委員会によると、CP+来場者への影響は地下鉄みなとみらい駅に通じるエスカレーターが使えないのみで、実際は桜木町駅からパシフィコ横浜に続くクイーンズスクエアの屋内通路などは通れるようになっているとのこと。

ただ、停電により通路が暗くなることも予想されるため、CP+実行委員会では通路に補助灯を設置するよう要望を出しているという。また、事前登録済みの来場者にも、このアクセスへの影響について1週間前に連絡する予定だという。

本誌:鈴木誠