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CP+2017のキーワードは「一緒に行こう!」
新製品以外の魅力を発信 ファミリーや女性にアピール
2016年12月14日 13:19
カメラ映像機器工業会(CIPA)は12月13日、カメラと写真・映像イベント「CP+2017」の開催概要を発表した。
CP+2017は、2017年2月23日(木)~26日(日)の期間にパシフィコ横浜(展示ホール、アネックスホール、会議センター)で開催。開場時間は10時~18時(初日のみ12時~18時、最終日のみ10時~17時)。入場料は1,500円(税込、事前登録で無料)。
主催は一般社団法人カメラ映像機器工業会、協賛は一般社団法人日本写真映像用品工業会。
新製品の展示だけでは新規来場者は見込めない
CIPAの代表理事会長、笹宏行氏は、CP+2017の課題として「新しい来場者の開拓」を挙げ、特に「若者」「女性」「写真学校の学生」といった属性の来場者増に向けた施策を進める意向を示した。
「CP+2016でも来場者数は前年から若干増を記録しましたが、それでも来場者のうち9割は、すでに写真を趣味あるいは職業としている方々でした。現在の状況は、"写真やカメラに興味を持つ人を増やす"というCP+の役割をまだ十分に果たしていない、という認識です」
出展社減ながら小間数は過去最多、目標来場者数は7万人で据え置き
CP+2017の概要と施策の方向性については、CP+実行委員会 委員長の折原直人氏が説明した。
2016年12月13日時点の出展状況は、出展者数は前年比11社減の121社としつつも、出展小間数は前年比4%増で過去最多の1,116小間となっており、キャンセル待ちの状態が続いている。
目標来場者数は2016年に引き続き7万人とした。その内訳は、6万7,000人で安定している現在までの来場者に加えて、その家族や友人、女性、若者を含めた新規来場者3,000人。現在、来場者のうち6割が1人で来場しているとの統計を受けて、まずは現在の来場者に、周囲の知人を連れてきてもらう方向性。「一緒に行こう」とのキーワードを設定した。
「新製品が展示されているだけでは来る気にはならない、と考える女性や若者の来場を促進すべく、これまでとは異なるアプローチで新たな来場者を呼び込み、数年かけて"育てる"ことを考えております」(折原氏)
具体的には、会期中に写真家の鈴木心さんが来場者の写真を撮影する「鈴木心写真館@CP+2017」を実施する。日程は2月25日(土)と26日(日)。2017年2月上旬よりWeb上で事前予約を開始するほか、当日受け付けも行なう予定。参加費用は無料。
「新たな来場者を開拓するにあたって、まずは"大切にしたい"と思えるような写真をお渡しするというところから始めたい。大切にしたい写真を所有する体験を出発点として、いずれはカメラに興味を持っていただければ、と考えています。いわゆるスマホ写真は、時間とともに流れゆく"フロー"の写真ですが、我々写真業界としては、10年、20年先にも見られる"あの時撮っておいてよかった"と思えるような"ストック"の写真の力を伝えていく意図があります」(折原氏)
学生向けの施策としては、広告写真家を目指す学生に向けたセミナー「公募から就職までを考える」を実施する。日本広告写真家協会(APA)に所属するクリエイターの講演と、ポートフォリオレビューを行なう内容。
このほか、ファミリー向けの施策として、クロマキー合成による合成写真を撮影する「ドリームフォトスタジオ」や、神奈川県各地のご当地キャラクターと記念写真が撮れるコーナーなども用意するほか、「通路に人があふれてベビーカーで回れない」との意見に対応し、ステージの設計基準を見直すことで、通路に人がはみ出さないように対策を施したとしている。