編集部より
20周年を迎えて(編集部よりご挨拶)
2024年9月27日 07:00
デジカメ Watchをご愛読いただきありがとうございます。
本日9月27日(金)をもちまして、デジカメ Watchはサイト開設から20周年を迎えました。長らくのご愛読に感謝申し上げます。
更新を開始した2004年当時、デジタルカメラはPCコンパニオンという立場から脱却し、フィルムカメラの置き換えとしての需要を本格的に求められていました。そこで、それまで「PC Watch」および「AV Watch」で扱っていたデジタルカメラ関連のニュースを、「デジカメ Watch」で独立してとりあげることにしたのです。
当然ながら開設当初は業界での認知が低く、しかも時代的に、「インターネットのニュースサイト」について理解してもらうのに苦労することがしばしばありました。プレスリリースがFAXや郵送で、特定のマスコミにのみ配信されていた時代です。電話取材や取材現場で「インターネットのニュースって?」と怪しまれたのも、今となっては良い思い出です。
その後、デジタル一眼レフカメラの普及が進み、あわせてコンパクトデジタルカメラも多様化。デジタルカメラ市場はフィルムカメラ時代を超える規模へと発展しました。インターネットも一般的に普及。それに伴い、記事閲覧数も増加していきます。
流れを大きく変えたのが、スマートフォンの登場でした。あれだけたくさん書いていたコンパクトデジタルカメラの記事が、現在ほぼなくなっています。加えて、デジタル一眼レフカメラがミラーレスカメラへと移行。写真が求められる主な場も、プリントからSNSへと変遷します。業界再編も進む中、当サイトは淡々と報道を続けてきました。
「撮影の楽しさをより多くの人に知ってもらう」という当サイトの願いは、スマートフォンの普及で図らずも実現されてしまったのですが(笑)、カメラにはカメラならでは魅力や役目があると信じています。その想いをこれからもお伝えできればと思います。
次の20年を目指し、今後もカメラを愛する方々に喜ばれるコンテンツを充実して参ります。引き続きのご愛読をよろしくお願い申し上げます。
(折本幸治)
子どもが1歳の時のこと。私の実家ではじめてのシャボン玉に大興奮する姿を写真に収めました。大げさではありますが、「この1枚を撮るために自分はカメラを始めたのかもしれない」と感じたことを覚えています。決して技術的に優れた写真ではないものの、自分にとって唯一無二の瞬間をカタチに残すことが出来た。家族写真に限らずのことと思いますが、そうした大事な一瞬を切り取れたという感覚がカメラの醍醐味のひとつであると実感しています。カメラに出会えてよかった、カメラを手にするという決断をしてよかった。
私は2020年にデジカメ Watch編集部に入りました。メンバーになってまだ数年のことですから、デジカメ Watchの歴史についてはその一部しか知りません。ましてや昭和が終わるころに生まれた自分にとっては、カメラの歴史という意味においてもほんのひとつまみ分しか関わっていないことになります。
しかし、いまはこの“20周年”という言葉に身が引き締まる思いです。これまで繋いできたバトンを、自分も未来に繋げていきたい。カメラの専門メディアとして、ひとつの文化がこれからも長く多くの人に愛されながら続いていくよう、その一端を担っていきたく思っています。
もちろん、回ってきたバトンをそのままにして渡すつもりはありません。時代に合わせて磨き上げながら、大きく太くしていく所存です。そのために、常に読者の皆様に必要とされるサイトを目指してまいります。今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
(宮本義朗)
幼い頃、私の心を捉えたのはカメラでした。レンズを通して見る世界の美しさ、シャッターを切る瞬間の高揚感。父の古いカメラを手に取った日から、私の人生は変わりました。そして将来の職業への第1歩となったのです。
学生時代から「デジカメ Watch」は私の写真愛を育んでくれた大切な存在でした。最新のデジタルカメラ情報に触れ、技術の進化に心躍らせた日々が、今では懐かしい思い出です。当時は、自分がこの媒体の編集者になるとは想像もしていませんでした。
約20年前、2005年に発表されたニコン「D200」の購入を検討していた頃を懐かしく思い出します。「デジカメ Watch」の記事を何度も読み返し、ワクワクしながら決断を下した日が今でも鮮明に蘇ります。今振り返ると、あの時の経験が現在の自分につながる大切な思い出となっています。
写真への思いは私を写真専門学校へと導き、そこで技術と表現力を磨きました。卒業後、スポーツカメラマンとしての道を歩み始め、スケートの流麗な動きや野球の緊迫した瞬間など、様々なスポーツシーンを捉える中で新たな技術を学びました。現在は、ニコン Z9を使用して多様な記事制作に取り組んでいます。
編集部に加わって約2年。この期間は、私にとって学びと成長の連続でした。ニュース記事や特集を通じて、少しずつ読者の皆様に名前を覚えていただけているのではないかと感じています。それは私にとって大きな喜びであり、同時に責任でもあります。
これからも、読者の皆様により身近な存在として、そして『デジカメ Watch』ならではの専門性と信頼性を大切にしながら、20年の歴史を重ねてきた灯火をさらに輝かせていけるよう尽力して参ります。写真を通じて見る世界の素晴らしさを、皆様と共有できることを心から楽しみにしています。
(佐藤拓)