カメラバカにつける薬 in デジカメ Watch

Z 50ユーザーはどちらのMCレンズを選べば良いのか

これまでのお話

ZマウントにはMC、つまりマイクロ、一般的にいうマクロレンズが2本あります。もっと近寄って大きく写したい! と思った時、第一候補になるのがこういうレンズです。DX単焦点はありませんがMC単焦点レンズがふたつあります。105mmと50mmで、価格は14万3,000円と9万3,500円です。

DXフォーマットを使う身として気になるのは、105mmは手ぶれ補正を内蔵していますが、50mmにはないことです。マクロ撮影において至近でMF撮影をするとき、画面がブレるのでシビアにピントを追い込めませんでした。もうひとつ気になるのは等倍での描写性能です。チャート図ではなくてちゃんと立体物をほぼ等倍にして撮影、比較してみましたが一見の違いが分かりません。よくよく見ると…いや、それでも違いが分かりませんでした。

ただ実際によく使うのは0.5倍あたりです。等倍はピントが浅すぎたり被写体に近すぎるので構図が悪くなりがちです。このくらいになると105mmの性能の高さは歴然で、今もパラパラ見返して「おっ?」と思うのは105mmばかりです。でも画角が狭いんですよね。虫を追うことがとても難しいのです。慣れればできるようになるのでしょうか。レンズをブン回すのは可能です。驚くべき軽さです。

マクロ外域、つまり0.2倍より下でも105mmが優秀です。ポートレートや風景の距離でもさすがS-Line単焦点だなという描写、AF速度があります。

さて今週の写真コマにはあえて焦点距離は入れませんでした。それはひとつMC以外で撮った写真を混ぜてあるからです。NIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VRにマクロコンバージョンレンズをつけて撮影したものですが、連載の小さい画面では分からないかもしれません。

結局どちらのMC単焦点を買うべきなのか…ですが、すみません、いまMicro Nikkor Auto 55mm F3.5を探しています。

2010年に漫画サークル「ていこくらんち」をはじめる。2015年に出した同人誌「カメラバカにつける薬」が、あれやこれやでデジカメ Watchで連載させていただくまでになりました。カメラだけじゃなく、その向こう側にいる人たちの想いを伝えていければいいなと思っています。