岡嶋和幸の「あとで買う」

1,137点目:写真家たちの教えを記録する完全保存版

スイッチ・パブリッシング『SWITCH Vol.42』

ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムがたくさん入っています。この連載では、フォトライフに関連する製品を中心にその中身をお届けします。どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。

スイッチ・パブリッシング『SWITCH Vol.42』

長年購読を続けている雑誌ですが、最新号も見応え、読み応え十分の内容です。70ページにおよぶ特集記事「LAST WALTZ 写真の夜明け、写真の果てについて」が組まれていて、永久保存版ともいえるでしょう。販売価格は1,100円です。

森山大道さんの表紙写真はとてもインパクトがあり、最新撮り下ろしフォトストーリー「逗子」に始まり、「STORY DAIDO MORIYAMA 199」へと続きます。深瀬昌久さんとの対談も収録されていて大満足です。

荒木経惟さんの「病室の窓」ではポラロイドで撮られた写真が並び、お見舞いに行かれた編集長の新井さんがそのときの様子を綴られています。今年亡くなられた篠山紀信さんを追悼するページでは荒木さんのほか、沢渡朔さん、立木義浩さん、操上和美さん、横尾忠則さんといった同世代の方々のインタビューが掲載されています。いずれも読んでいてたくさんの学びがありました。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。