岡嶋和幸の「あとで買う」

388点目:写真家を目指すきっかけになったテレビドラマ

『池中玄太80キロ』全シリーズのBlu-ray

ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムが沢山あります。この連載では、撮影や写真関連のアイテムを中心にその中身をお届けします。購入前の製品については使った感想や評価はありませんが、どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。

『池中玄太80キロ』全シリーズのBlu-ray

昨日紹介した漫画と同じ時期に、俳優の西田敏行さん主演のテレビドラマ『池中玄太80キロ』に夢中になっていました。通信社の専属カメラマンとして報道写真に携わる傍ら、ライフワークとして鳥の写真に取り組む主人公の姿を通し、生活のための写真と自分のための写真があることを知りました。このドラマをきっかけに写真家を目指したという人が私の周りの同世代に多く、実在する人物ではないのにその影響力はすごいです。もちろん私もその中の1人で、影響を受けた写真家について質問を受けたときに「池中玄太!」と答えることもあります。

このドラマはパート1(全13話)が1980年、パート2(全21話)が1981年に放送されました。その後、1982年と1986年にスペシャル版、パート3(全4話)を1989年、そして1992年に最後のスペシャル版と、息の長い人気ドラマでした。田中邦衛さんが主演の『北の国から』のようにずっと続くと思っていたので、最後の『池中玄太83キロ さよならスペシャル』が終わった後は“玄太ロス”で仕事も手に付かなかったほどです。私は全話を収録したDVDを以前購入したのですが、現在はVol.1〜5の全5巻のBlu-rayにまとめられているようです。販売価格は1巻が8,600円前後で、5巻を全て揃えると4万3,000円くらいになります。

このドラマは主題歌や挿入歌も大ヒットしました。西田敏行さんの主題歌のレコードジャケットは、山岸伸さんが撮影を担当されていてびっくりです。『もしもピアノが弾けたなら』が最初はB面だったなどのエピソードをデジカメ Watchの山岸さんの連載で知ることができて良かったです。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。