岡嶋和幸の「あとで買う」
297点目:日本の写真界に大きな功績を残した写真家の生涯
鳥海早喜「新興写真の先駆者 金丸重嶺」
2022年2月21日 12:00
私のAmazonのショッピングカートには、そのままレジに進むのではなく、「あとで買う」に移して様子見をしているアイテムが沢山あります。それらは値下がりなど何かのタイミングで購入するものもあれば、気持ちが覚めてしまって削除するものも……。この連載では、カメラや写真関連のアイテムを中心に、日々増え続ける私の「あとで買う」の中身をお届けします。いずれも購入前なので使った感想や評価はありませんが、どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、岡嶋和幸の日々の物欲をお楽しみください。
鳥海早喜「新興写真の先駆者 金丸重嶺」
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いろいろな写真家や写真表現と出合うきっかけになるため、フォトスクールの受講生には写真史を学ぶことを勧めています。私自身もまだまだ知らないことだらけなのですが、この本の発売をきっかけに金丸重嶺(かなまる しげね)さんについて興味を持ちました。販売価格は3,520円です。
本のタイトルにもある通り、新興写真を代表する写真家です。新興写真とは1920年代末から1930年代にかけて日本の写真界で起こった、カメラやレンズによる機械性を生かし、写真でしかできないような新しい表現を目指した動向のことです。1932年に玄光社より「新興写真の作り方」という本を出されています。1939年に日本大学芸術学部写真学科の主任となり、新しい写真表現を中心とした写真教育を始められました。本書では、日本の広告写真を牽引し、写真教育の発展に貢献した彼の生涯を辿ることができます。